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ずっと一緒/ni ページ3

*死ネタ


ある薄暗い部屋にある男の声が響く。

「今日はどうやった?元気に過ごしてたん?」

その問いに答える声は、いつまでたってもあがらない。
しかし、男は幻聴が聞こえるかのように、そうなん、と発した。

「Aに怪我でもあったら、俺、どうにかなってまうわ」

誰かと話しているような独り言は、まだ続く。

「今日の夕飯どうする?・・・・・・そっか、俺の作るものだったらなんでもえぇんか。じゃ、何作ったろうかなあ」

藤色のストールが儚げに揺れる。
その隙間から除く人間の姿は、まるで眠り姫のよう。体は腐らず、服は真新しいものを着ている。しかし、青白くなった手や足には、顔には拭ききれなかったであろう血痕がうっすら残っていた。

「な、明日はどうする?」

にこりと笑う男の顔にも、生気はない。
しばらく誰にも聞こえない声を聞き取ろうとして、ついに諦めた。

笑みを失った瞳は何も映さない。

「・・・・・やっぱりつまらない。あぁでも、全部Aが悪いんや。勝手に出ようとして、勝手に逃げようとして、勝手に危険なもの持って・・・・・・。俺はただ、お前が心配なだけやったんに、無理に逃げようとするから、こんなことになるんやで・・・・・・?」

男はつらつらと思いを口から出したと思うと、何を思ったのか不意に立ち上がった。
支えが無くなった女性の頭は重力に従って落ち、鈍い音を立てた。
今まで大切にしていたというのに、男は頭が落ちてから少し経って戻ってきた。

その手には、赤く血濡れながらも鈍く輝く包丁が。

男はまた、死んでいる女性に膝枕をし始めた。手入れされ続けた髪は、まっすぐ通って誰の手も阻みはしなかった。
それを何回か繰り返した後、男は不意に逆手で包丁を持った。

「来世は満足に恋がしたい、なんてないものねだりなんかなぁ」

赤い液体が男から噴出し、軌道を描いた。
濁った藤色の瞳が静かに閉じられた。


ーある部屋で見つかった死体の、死ぬ直前の記憶です。

嫉妬は愛と紙一重/ut→←→



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ばぐのばく(プロフ) - 現状、動かせる状態ではないので、明日対処します (2022年7月24日 23時) (レス) id: c1506ac0fe (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 失礼します。この作品は二次創作でありながらオリ/ジナル作品になっています。ルール違反なので、オリジ/ナルのタグをきちんと外していただくようお願いします。作品を作られる際はルールをよく確認されて下さい (2022年7月24日 22時) (レス) @page1 id: 09c503bb24 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ばぐのばく | 作成日時:2021年11月16日 22時

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