4.いやでもちょっと本当は考えてたかもなんて ページ4
僕があの時感じた、黒と黄色…。
まさか初日に両方と出会えるなんてまさに運命！
顧問への返事や部員との会話も、あの子の声だけ響いてる。
本人は気づいてないだろうけど、モノマネとか言ってふざけてるあれは、間違いなく両声類の資質がある。
僕の声とみーくんの声と、あの子の声。
それが混ざり合えば、今まで聞いたことの無いくらいの美しいアンサンブルになるはず…！
僕の予感に狂いはない！
「いくよ、みーくんっ！」
ーーーーー
僕らは、帰り支度を終えて玄関へ向かうその子の後をつけ、玄関を出たタイミングで声をかけた。
「はじめましてっ、部活お疲れ様！サッカー部、かな？」
僕はにこりと微笑んでみせた。…隣にいるみーくんは、髪も目も、セーターまで真っ黒すぎて、完全に夜に溶け込んでいた。
するとその子は人懐っこい笑顔を浮かべ、歩みを止めた。
「はじめましてー！お前、今日転校してきた桃瀬って奴だろ！女子みたいに可愛い、ピンクセーターの子ってA組の友達から聞いたんだー♪お前のことだろ！俺はC組の藍星来夢！(あいせ らいむ)
サッカー部だよ！よろしくぅ〜！」
おお、もう噂になってるのか。てか元気だね？
疲れそ。あ、僕も元気なキャラだったっ☆
…え、キャラ？僕そんなこと言ってないよっ☆
「うんうんっ！僕のことだねっ！A組の桃瀬彩人だよ、よろしくっ☆」
印象は良い感じ、だねぇ。…あぁぁこの声好き！
欲しい！！この声に合う曲を、この声をいちばん僕が輝かせてあげたい！！！
「ところで、わざわざ話しかけてくれたけどなんか用でもあった？？」
うん、これは攻めるしかないっ☆てかところで、
もしかしてみーくんコミュ障？なんか死んでる笑
「うん、ありありだよぉ〜っ！らいむ、だからいむくんだね！……いむくん。僕らと歌い手活動しよう！僕は君の声に惚れたよ。君の声が欲しい！」
…サッカー部、か。そもそも歌い手とかわかるかなぁ、、微妙なとこだよね。
「んー、歌い手ってあれか！ネットに歌投稿してる人！俺歌なら得意だよー！聞いて聞いてっ！」
え、まさかの知ってた？笑
てか聞いてってノリ気！？いけるかな！？
「〜my imagine 願うだけじゃ 叶わないから〜♪」
…え、この曲、
「「掴みに行くよ たとえそれが不正解だとしても」」
「あれ？彩人も知ってんの？my imagine！
いい曲だよね！俺部活前いつも聴いてる！…
ってか彩人この曲の歌手に声似てる！俺もモノマネ得意だけどすごいね！」
……だってさ、
5.メリーゴーランドみたいに回る→←3.別に君のことなんて考えてなんかいないさ
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作者名：あやぺちーの | 作成日時：2019年4月19日 0時
