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後ろに立っていた黒服の停止の呼び声を無視し、
首領の机へコツコツと靴音を鳴らしながら向かう。


『捜索隊は?』


「出てないね」




『何故、私に連絡を入れなかったのでしょうか?』


「だって、そんな事したら君は仕事を放棄して帰ってくるだろう?」




『私は!太宰治幹部の補佐役ですよ!?』


「盲目的すぎるよ。もっと視野を広げないと、中也君なんてどうだい?仲が良かったろ?君達」

ーーーきっと、良いコンビになれる


カッ、と頭に血が上る。
人間は、一定の怒りを覚えると妙に冴えると聞いた事がある。


どうやら其れは、本当のようだ。



『…何か、隠してますよね?』



「…首領にも色々あるんだよ」



それは、遠回しの肯定。



ーー唖然とした。



この男は、判っていたのだ。


治君が失踪することを、理解していた。



何故?



彼は自らの意思でこのポートマフィアを出るとは考えにくい。

だって、そんな無駄な事彼はしないから。



4年前…4年前に、この横浜で何があった?


治君が此処から立ち去るだけの出来事。


様々な仮説が立っては消え、を繰り返し1つの仮説が浮かんだ。


『…異能犯罪組織【ミミック】』



そう、そんなの1つしかない。

ミミックについての情報が頭に過ぎる。

リーダー格の男の名前は確か、アンドレ・ジイド。

異能力者で、未来予測を可能とする……





『ーー…真逆、』






あるじゃないか…治君が動かされる事態になる最悪の筋書きが。





『貴方…織田さんを使ったんですね』


これは、疑問ではなかった。


目の前で困ったように眉を下げた振りをした男を見れば分かる。



「そんなに、殺気立たないでくれ給え」





きっと、私はこれ程この男を殺したいと思ったことは無いだろう。

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ユウリ(プロフ) - ねころさん» 個人的に私もそこ大好きなので(自画自賛)同じ人が居て嬉しいです〜(^^)祝日の間にあと一、二話更新出来たらなぁと思います (2019年9月16日 7時) (レス) id: 7b452ad7ad (このIDを非表示/違反報告)
ユウリ(プロフ) - 神皇音雅樂さん» 指摘ありがとうございます!深夜テンションで書いていたので全く読み返した時と分かりませんでした……ストーキング夢主をこれからもどうぞよろしくお願いします(( (2019年9月16日 7時) (レス) id: 7b452ad7ad (このIDを非表示/違反報告)
神皇音雅樂(プロフ) - 夢主の太宰への一途さが可愛すぎます。これからも更新頑張ってください。あと、32話の"人の話"が"人な話"に、"首領の話"が"首領の話し"になっています。訂正お願いします。 (2019年9月16日 7時) (レス) id: d0313e3af1 (このIDを非表示/違反報告)
ねころ(プロフ) - 潔い…しゅき…のところが好きすぎて見返しては頬が緩むのを感じます。更新楽しみにさせて頂いております。 (2019年9月16日 0時) (レス) id: ef39eb690c (このIDを非表示/違反報告)
ユウリ(プロフ) - コメントありがとうございます!応援して頂けると本当に励みになりますm(_ _)m (2019年9月10日 18時) (レス) id: 7b452ad7ad (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユウリ | 作成日時:2019年8月12日 13時

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