金属バットを振り回す【FGO】 (ページ9)

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名探偵が来てから数日後
彼女にやっと休みが来た

「まず服買いに行こ」
「私は構わないのだが」
「私が構うし、君がこの前欲しいって言ったんじゃないか」
「よく覚えてたね。忘れてると思ってたよ」
「馬鹿にしないでくれっての」

なんだかんだ言っても名探偵は彼女について外に出た

「服っていっても私センスないんだよね…」
「君が選んでくれると思ったからついてきたのに」
「なにそれきゅんってくる」
「僕が選ぶのが面倒なだけだよ」

着れればいいじゃないかと膨れる名探偵はかわいく見えたがその後聞こえた舌打ちによって全てが台無しになった

服屋に着くと店員がズボンやらジャケットやらを勧めてきたが
彼らには全く意味が分からなかったので首を傾げるしかできなかった

「わからないので全部お願いしていいですかね？」
「勿論よろしいですよ！」
「だって、ホームズ行ってらっしゃい」
「君は来ないのかい？」
「まあ分かんないしね」

そっか、という声と顔が子犬の様に見えたのはきっと気のせいだろうと彼女は頭を横に振った

彼女が自分も何か買おうか、と悩んだ時に名探偵は帰ってきた

「おかえり、かっこよくなってんじゃん」
「前の方が良くないか？」
「先程の服もお似合いでしたが……」

コスプレか何かでしょう？という言葉を店員はなんとか飲み込んだ

「じゃあお会計お願いします」
「あ、ハイ！」

お会計をしてスーパーへ向かった

「明日も休みだからいっぱい買ってこ」
「まさか荷物持ちかい？」
「服買ったからプラマイゼロってやつじゃない？」
「数学のことに関しては詳しく言いたくないのだが、プラマイゼロなんて数字はなかなか出てこないんだ。必ずどちらかは得をするしどちらかは損をするんだ」
「めんどくさいなぁ、約分でもしたら？そしたらプラマイゼロじゃない？」

知らんけど、なんて付け足した彼女は野菜からどんどん入れていった