金属バットを振り回す【FGO】 (ページ34)

今日:4 hit、昨日:5 hit、合計:20,271 hit

34 ページ34

「何故？何故かって…そりゃあ聖杯を手に入れるためさ。
これは馴れ合うための会じゃあない。俺は戦うために日本まで来たんだ」

ブルースターの意見はもっともだ

普段、ほのぼのとした生活を送るのは自由だ

だがこれは戦いである
海外からこの為に来た者なら特に意識は高いだろう

「そうだが…なぜランサーなんだ？ここで教えるのも何だが、場所的にはライダーの方が近い。ランサーは1番遠い。君がランサーと会うことはほぼ無いに等しい状況だ」
「お前ほんと…細かいことに厳しいなァ…よくわかんないけど会ったからじゃないの？」
「A、君は本当に考えがつかないのか？彼は会いに行ったんだ。そのwhy(なぜ)が分からないから聞いているのさ」

面倒なやつだな、と顔に出した彼女と反対にブルースターは一瞬驚いた風に見せたがすぐに笑った

「お前、自分の正体隠せていないぞ。デュパンか？ポアロか？それともホームズと言ったところか？」
「そこは関係ないので省かせてもらいたい」

すこし残念そうな顔で彼は語り出した

ブルースターとロアの
因縁と言うには彼女らには関係のないものである

彼女らの遠い遠い先祖の話。

ここでは省かせてもらうが小さな喧嘩から始まった争いの話である

「まあ、俺にも彼女にも関係はない。でもなんか、わかるだろ？昔から親に言われてきたんだ。今でも少しの罪悪感しか残っていない。彼女を殺さなかっただけすごいもんさ」

乾いた笑いを浮かべながらそう言うブルースター以外に誰も笑っていなかった

「そうか…よくわかったよ、もう帰っていい」

つまらなそうな顔で名探偵は言った

話し終えたブルースターは気楽そうに去って行った
じゃあな、とキャスターは彼女に言ってブルースターを追いかけた

「感情的で、おもしろくない」
「やっぱりかぁー」

「君そういうの嫌いそうだもんね、ワトソン博士が書いてた気がする」
「もっとこう…面白いと思っていたのに」

残念そうに椅子の上で体育座りをする名探偵を横目で見て彼女は部屋へ戻った