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朝食を食べたが何もすることがないのでぼーっとしていた
のも束の間、呼び鈴がなった
「おーいA!」
先輩の声だ
それほど昔ではないにしろ、懐かしい声を聞いて走ってドアを開けた
がそこにいたのはぼろぼろの先輩とランサーのマスターであるロアと知らない外国人がいた
ロアはナイフを外国人の首に向け、脅しのようなことをしていた
不吉な予感しかしないのでドアを閉めようとすると先輩が足を無理矢理入れて来た
「すみません、人違いです」
「んな訳ねぇだろ!ほらさっさとドア開けろ!」
そう言いながらも彼女の抑えられる力も限界が来てしまっい、ドアが開いた
ロアは外国人を乱暴に放し彼女の方へ歩いて行った
目は彼女を今にも射殺さんばかりだったが目のまわりや鼻あたりからは泣いていたであろうことがわかった
「やあ、ロアちゃん。久しぶりだね」
「久しぶり?そうね、あなた来てくれなかったものね」
「どこに?」
「私のおじさん、ランサーとあの忌々しいキャスターが戦ったのよ?そんなことも知らないでよくその立場が務まるわね」
なるほど、と彼女はやっとロアが怒っている理由が分かった
ランサーが負けたのだ
名探偵の言っていた通りロアは負けたこと彼女のせいにしてしまっているのだ
まあ怒りのはけ口がないのでそうなってしまったのだろう
「だから、私はお前が憎い」
先輩でさえもオイオイ、とつっこみたくなるのだから彼女も言いたかった
「ごめんね、ロアちゃん。私の悪い点が1つも見当たらない」
「お前が来ていれば、おじさんは消えていない」
「私がいたところでそう変わらないさ、私は手出し出来ないもの」
ランサーの仇!とでも言いたそうにロアは持っていたナイフを彼女に投げた
彼女は避けた
服が多少破れたが別に気にすることはない
「おやおや、随分危ない遊びが今の流行りなんだね」
後ろから声がして彼女は振り返った
そうすると名探偵が先程投げたナイフを指で挟んでいた
「そうみたいだね、私の頃でももっと安全な遊びだったよ」
彼女は名探偵の姿を見てほっとした
彼女だって、死ぬのは怖いから
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はやみん(プロフ) - 哀楽さん» 面白かったです!作ってくれてありがとうございます! (2019年3月29日 8時) (レス) id: 85277bc3a9 (このIDを非表示/違反報告)
哀楽(プロフ) - はやみんさん» ありがとうございます!これからも少しずつですが更新していこうと思います (2019年3月16日 2時) (レス) id: 323c3ce1b6 (このIDを非表示/違反報告)
はやみん(プロフ) - 面白かったです! (2019年3月15日 20時) (レス) id: 85277bc3a9 (このIDを非表示/違反報告)
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