かっこよくて強くはないけど、誰かは守れる刀剣

１１振り目:他者の料理 ページ13

宏介side

俺の打った芝居のせいで一瞬大広間の空気が重くなったがすぐに戻った

どうやら俺の歓迎会をするつもりだったらしくあっという間に大騒ぎだ

...歴代の武将、酒好き多いからな。そういうところも元の主に依存してるのか？

...よくわからん

『！うまっ』

適当に口に放り込んだ煮物の味に驚く。いや煮物だけじゃない、どの料理もとてもおいしかった

加「今日の夕飯、歌仙が作ったんだよ」

『歌仙...？』

「あっち」なんて指差された方を見れば薄紫の髪の青年が青い髪の子どもとなにかを話しているのが見えた

あれが歌仙兼定か...舞があいつと山姥切国広とかいうのとで迷ってたな〜初期刀とかいうの

加「まさか、歌仙のことも...」

『いや、覚えてる。なんとなくだけどな』

この身体の記憶もあるしな...たしか呼び方は之定...だよな

『にしてもうまいな、ひさしぶりにこんなの食べた』

料理なんてずっと俺が作ってたからな...しかも最近ロクなもん食ってねぇし

やべぇ舞のやつ料理できねぇよな？あいつずっとカップラーメンじゃねぇよな！？

バキッ！！

はっ？なんで長曽祢さんの湯飲み割れたんだ！堀川と安定も顔が怖ぇよ！

加「ひ、ひさしぶりって...？」

『あ？一週間くらいか...？』

掛け持ち三つしてたバイトが全部急に忙しくなって十秒で飲めるゼリーとか固形食とかんなもんばっかだったな...意地でも舞の飯は作ってたけどな

安「...和泉守、僕のおかずあげる」

堀「兼さん僕のも食べて！！」

曽「これは食えるか？」

『は？いやいらねぇよ！自分で食えって！！』

結局押しきられて食うことになり、騒ぎを聞いた他のやつらにもおかずを寄越されてえらい目にあった...




もうなんなんだよ！！

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