海沿いの喫茶店２

４０品目:どこかで見た顔 ページ7

柘榴side

ス「う〜...死ぬかと思った...」

『人の忠告を無視するからですよ。自業自得です』

突き放すように言いながらももう一杯紅茶を持ってきて置く

さっき喉つまらせたときからっぽになったからな...その分二杯目はティーパックにしたけど←

ス「店長さんってさ〜、最初はめちゃくちゃ丁寧だけど慣れると毒吐くよね」

『常連さんにしかしませんよ。それと毒は吐いてません。思ったことをストレートに言ってるだけです』

ス「それを毒を吐くって言うんだよ〜...おかわりください」

『あなた一人でエッグタルトのホール食べる気ですか』

ま、これはまだ試作品の段階だからいいんだけどな。スバルくんには「新メニュー」って体で食べさせてるけど←

この感じだと、追加しても問題ないな

ス「う〜ん、店長さんの顔って誰かに似てるんだよね〜」

『誰かって誰ですか。それに、世の中には自分と同じ顔が三つはあるといいます。似た顔があっても驚きませんよ』

ス「いやそういうことじゃないんだけどね？」

「誰だっけ？」なんて言いながら首をかしげるスバルくんをスルーし、小さめに焼いたエッグタルトを箱に詰める

これはあれだ。スバルくん用のお土産セットだ

ス「あっ！そうだバリ〜とそっくりなんだ！」

『は？ばり〜？』

どこのゆるキャラだそれは←

ス「バリ〜はこの間秀越学園でやった「オータムライブ」で戦ったAdamの一人なんだよ！」

『いやそこはどうでもいいですけどそのばり〜とやらの名前はなんなんです？』

ス「えっとね」

♪〜♪〜♪〜！

スバルくんが答えようとした直後、彼のスマホが鳴り響きそれに出たスバルくんの顔は真っ青になった

ス「ごめんあんず！すぐ戻るから！！」

『どうしました？』

ス「昨日来なかった衣装、今日来たんだ！衣装合わせしたいから戻ってきてって！」

大慌てで帰る支度をして代金を払う彼に、多めに入れたエッグタルトの入った箱を渡す

謝罪の品にはちょうどいいだろう

ス「ごめんね店長さん！また今度来るから！」

さて、いつもの挨拶で締めますか




『ご来店ありがとうございました』





.....あ、ばり〜の名前聞くの忘れた...ま、いいか

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