37歩目:真夏の冷害 ページ3
その日の昼過ぎ... 時雨side
ガラッ
『じゃあねおっちゃん、今後も「なんでも屋・涼風」をご贔屓に♪』
泉「それじゃあ」ペコッ
「おう!今日はありがとな時雨に泉!」
「もう大分年で店をやるのがキツくなってきたから一番忙しい朝から昼までの時間帯でいいから手伝ってくれ」、なんて依頼を受けた俺たちはその依頼を完了し、食堂を後にした
泉「あ〜〜...疲れた...」
『お前その「疲れた」って毎回言うけどさぁ、無理について来なくていいんだぞ?涼風は俺の仕事なんだし』
目線が大分近くなった弟分に話しかければ、十年の間に深い知性を宿した青い瞳が俺の目を捉える
泉「なに言ってんの、弟が兄貴の仕事手伝っちゃいけないわけえ?」
『!ッハハ!一本とられたなこれは!』
泉「ちょっいまのどこに笑うとこがあるのさ!」
この十年で、泉は心身ともにずいぶんと成長した。元々頭はよかったがそこからさらに自分のやり方で知識を深めていった
...にしても、好かれてる自覚はあったがここまで言われるとはな
『よし泉!大判焼き食べに行こう!』
泉「はぁっ!?あんた太るよお!?」
『たまにはいいだろ!』
まぁ...兄呼びされなくなったのはちょっとさみしいけど
ーーーーー
『えっと...あとは野菜だな』
泉「にしてもあの小道具屋...!たかがガラクタを法外な金で押しつけようとしやがって...!」ブツブツ
『お〜いもう終わったことだろ。いつまでグチグチ言ってんだ』
...あぁ夕飯の買い物途中に小道具屋が押し売りしててな、どう見てもガラクタを売りつけられそうになったから泉がキレて蛇神の姿とったんだよ...いやぁ止めんの大変だった
『ん?ずいぶん野菜少ないな...翠。今日非番?』
翠「あぁ...どもッス。まぁ、見ての通り...」
陰鬱そうな顔をした店番の翠はこの八百屋の息子であり、帝都軍部の第三部隊所属でもある
...まぁ本人は千秋のあの熱血にうんざりしてるみたいだが
翠「なんか...いま夏なのに畑の野菜が全部ダメになってて...しかも意味わかんないのがそれ全部に霜が下りてたんです」
『霜?』
夏なのに...ねぇ、なにかしらの妖怪のせいって可能性がなきにしもあらずって感じか
翠「ただでさえうち売り上げ下がってんのにこれで潰れたりしたら...はぁ、鬱だ...」
泉「あんたすぐ「鬱だ」っていうのやめなよね」
『ハハ...とりあえず野菜くれ』
気を落とさないように言って、俺たちは家へと急いで帰宅した
『あいつらにさっきのこと話すぞ』
泉「わかった」
話し合いをするために
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樫(プロフ) - 金木 研磨さん» ほめてくださってありがとうございます!インスピレーション湧きましたら全力で書きますね! (2018年4月29日 20時) (レス) id: bd6202e1c7 (このIDを非表示/違反報告)
金木 研磨 - 完結おめでとうございます!とても面白かったです!泉と、夢主の関係や5奇人などの、面々も出てきていたのに、凄くキレイにまとまっていたので読みやすかったです。また、しっかりとした内容で、とてもハマりました。他のイベントでのお話も、作ってください! (2018年4月29日 20時) (レス) id: 7233af45d6 (このIDを非表示/違反報告)
Knightsを護る騎士でいたかった(プロフ) - 樫さん» 通知来てすぐ飛んできたからね!(ドヤッ) (2018年1月26日 17時) (レス) id: 7e00625b4b (このIDを非表示/違反報告)
樫(プロフ) - Knightsを護る騎士でいたかったさん» 早いなおい (2018年1月26日 17時) (レス) id: bd6202e1c7 (このIDを非表示/違反報告)
Knightsを護る騎士でいたかった(プロフ) - 完結おめでとうございます!次回作も楽しみにしてます!!!(1コメゲッチュ←) (2018年1月26日 17時) (レス) id: 7e00625b4b (このIDを非表示/違反報告)
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