人質【3】 (ページ46)

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Ep.１３９ページ46

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《 ───どうですか、生徒を殺めた気分は？》

未だ耳を塞いだり叫んだりしている子がいる中、そんな声が聞こえた。

《なーんちゃって。
よく見てくださいよー、爆破された教室を》

ようやくそこで、皆は状況を理解しはじめた。

「･･･ッ、わり！」

『ううん、大丈夫ありがと。
守ってくれたんだよね、』

ある意味死にかけたけど、気持ちは嬉しかった。

《生徒は無事ですよ、良かったですねぇ。
･･･でも、生徒を見殺しにしてまでも保身に走った貴方達を世間の皆さんはどう思うでしょうか？》

「･･･ッんだよ、驚かしやがって･･･」

「んもう、先生酷すぎる･･･ッ」

みんな口々に、言いたい放題。

「ッそんなことないよ。
先生は。ちゃんとヒントくれてたよ」

さくらが口を開いた。

「･･･は、ヒント･･･？」

『アレだよ、“信じる信じないゲーム”。
眼鏡を掛けてる時は信じろ。外してる時は信じるな、ってやつ』

「あれずっと続いてたの･･･」

「･･･さくらとAは最初から気付いてたの？」

「私は結構序盤から。･･･Aは？」

『HR中には、まぁ･･･』

なんだよ、早く言えよ～、と文句を言われたけれど。

『だから先生は、直接言わなかったんだと思う。ちゃんと考えて、じぶんできづいてほしかったんじゃないかな、って。
だから言わなかった。･･･ごめん、なんか騙すみたいになっちゃって』

上辺だけで物事を見ないように、本質から目を背けないように。

「そういうことかよ･･･」

『本ッ当ごめん甲斐』

しゃがみこんで膝に顔を埋めた甲斐の隣に、思わず正座した。

「･･･いいよ、もう」

『でもありがとね、』

「･･･ん、」

ここからが、正念場といったところだろうか。

《さぁ、追い詰められましたねぇ“hunter” さん･･･いや、
────武智大和先生》

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