Ep.３８ ページ39
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取り乱した私を、真壁と里見くんが落ち着かせてくれる。
「とにかく、俺はやる」
『甲斐･･･！』
「Aちゃんもう座ってな･･･」
すとん、とその場の椅子に座らされて。
「ねぇそんなことより早く投稿者探した方が良くない･･･？」
そう、そっちの方がよっぽど安全。
このクラスにいるってことはわかってるんだし。
でも、そうなればその子は間違いなく皆に追い詰められる。
澪奈を陥れたことは許せないけど、もしそうなればまた同じことの繰り返し。
「･･･でもこいつガチの変態だよ･･･」
「でもこんなヤバい投稿、バレたら生きていけなくない･･･？」
「しかも偽の動画まで流して･･･。ほんと最低だよ」
「マジで最低、」
まさに、外堀を埋めていく感じ。
皆の無意識の言葉が、犯人をどんどん追い詰め名乗り出られない状況をつくっていく。
黒板に貼りあげられた、心無い投稿を見つめる。
あの女を、学校から自宅まで付け回した。
これには私も、心当たりがあった。
──────
澪奈と一緒に帰っているとき、突然澪奈が私の腕にしがみついてきたことがあった。
『なに、びっくりしたぁ･･･』
「ご、ごめん。虫がいてさ･･･」
『澪奈、虫ダメなんだぁ。
私全ッ然平気だわ。
ヘビとかトカゲとかも』
「･･･え？」
『ちょっと引かないでよ〜。
動物好きなだけだしッ』
「あ、あぁ〜なるほどね。
猫飼ってるって言ってたしね」
『隣のばあちゃんちの子だけどね。
たまにうちに来るの』
「今度行っていい？猫会いたい！」
『いーよ、いつでもどーぞ』
この時、少しでもちゃんと周りを見てあげてればよかった。
澪奈は隠していたようだけど、その日の帰り道はずっと何かに怯えていたようで。
私も気付かないフリをした。
でもやっぱり心配だったから、その日は用があるふりをして澪奈を家まで送り届けて。
『じゃあね、また明日ね』
「うん、Aも気を付けてね！」
──────
自分が危ないっていうのに、私のことまで心配してくれてた澪奈。
･･･あのときやっぱり、つけられてたんだ。
『･･･ごめんね、』
何度謝っても足りない。
澪奈は、もう帰ってきてくれない。
もうあの可愛い笑顔で、笑いかけてくれることはない。
･･･人が死ぬって、そういうことなんだ。
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寿司 - 何度も見返しております。 そのくらい大好きです！ (2019年1月19日 17時) (
レス) id: 1641cbc119 (このIDを非表示/違反報告)
のに - 最高です。ストーリーめっちゃ好きです。 (2019年1月15日 19時) (レス) id: 7e4ee45a06 (このIDを非表示/違反報告)
オレンジ☆(プロフ) - ↓誤字がありました、すみません！これからも、楽しみにしています！です！ (2019年1月15日 10時) (レス) id: ea2cee480d (このIDを非表示/違反報告)
オレンジ☆(プロフ) - はじめましてオレンジです！あなた様の作品を楽しく見ています！！頻繁に更新をしてくださりありがとうございます！これからも、楽しみにしていましています！ (2019年1月15日 10時) (レス) id: ea2cee480d (このIDを非表示/違反報告)
地咲 - 好きです(真顔) (2019年1月15日 2時) (レス) id: f98b79cb93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しぃも | 作成日時：2019年1月7日 21時
