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10話 ページ11
チーノside
他の国へ行く準備が完了したのは結局昼過ぎだったため、翌朝に出発することにした。
シャオロンと離れ、昨日もお世話になった宿屋に部屋を借りる旨を伝え、代金を払う。今回は2人部屋が無かったので個室になる。Aとも別れ、個室に入る。
「っ痛、」
突然の頭痛。
そして、何処からか声が聞こえてきた。
『よっ！ チーノ！ お前も訓練参加するか！？』
『ええんやったら参加させてもらうわ！』
『おう、来いよ！ こてんぱんにしてやるわ！』
懐かしく、どこか悲しい感情が胸に溢れる。
俺の声と、これは……シャオロン？ 先程会ったばかりの彼の声が聞こえる。
次第に声は聞こえなくなり、頭痛も無くなった。
「……なんなんや、これ」
怖い。この一言に尽きる。まるで、知らない俺を
もしかして、昼間彼とAが少し誤魔化していたような気がしたのはこれに関係があるのだろうか？
「……考えても仕方ないか」
寝る準備をして、明日に備え始めた。
続く (更新停止中)
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