25.決行と決断 ページ26
こっちの世界に来てからもうすぐ1年が経とうとしている
私の戦闘力もだいぶ上がって盗みに参加することも多くあった
ナイフ捌きもクロロと同じくらいに上手いだろう
そしてクロロは近々大きなイベントがあると予告していた
なんだろうと考えるが私には心当たりがある
1年……その言葉が示すのは
"クルタ族襲撃"
Aは決断を下す___
・
遂にその日がやってきた
広間にはクロロを中心に緊張した空気が流れている
外も暗く物音はクロロが本をめくる音だけだ
パタンっと本が閉じられる
クロロが立ち上がり団員達に言った
「次の
「俺が許す。派手に殺れ」
ウボォーが雄叫びを上げた
Aは止めることを選んだ。だがもう時間が無い今すぐ止めなければクルタ族が殺されてしまう
Aはクロロに目線を合わせ言う
「駄目だよ。クルタ族を襲ってはいけない」
それと同時に全員がAに視線を送る
一番に反応したのはウボォーだった
「おいAお前団長の指示に従えねぇのか」
Aとウボォーは距離が離れていたが、ウボォーが近づいてきてAに怒号を浴びせる
「私はクロロに言ったんだ。お前には関係ない」
自身よりはるかに身長の高いウボォーを見上げて睨みつける
「てめぇ今なんて言ったか分かってんのか」
ウボォーはAを見下ろしながら睨みつけた
二人は今にも殺し合いになりそうな雰囲気を出すが
その空気をクロロが壊した
「何故クルタ族を襲ってはいけないんだ」
真剣な眼差しでAに問う
「…危険だからだ。緋の目を奪えば必ず死人が出る」
未来ではウボォーとパクが死ぬ
今クルタ族襲撃をやめればクラピカは幸せになり、旅団からも死人は出ない
「死人が出るか…だが俺達はクルタに殺られるほど弱くはない。"俺達はやりたい事をやるだけだ"」
その言葉はAの心に深く突き刺さった
「それでも!!クルタ族を襲ってはいけないんだ!!」
Aは必死に訴えるがそれにクロロが従うはずもなかった
「Aに何があったかは知らんがもう決まった事だ。諦めろ」
「っ…」
駄目なんだよ…お願いだから…
Aの目には涙が滲んでいる
「なら…力づくで止めるよ」
Aは以前クロロから貰ったベンズのナイフを構える
そして一気に距離を詰めクロロに切りかかろうとしたその時
首に衝撃が走り意識を手放した
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作者名:てん | 作成日時:2021年8月28日 22時