#164. 2月14日。 ページ18
「お、珍しい。また熱出た？」
保健室に入ったら、目が合った松本先生が微笑んだ。
「ううんー、今日は宅配便です」
「宅配便？」
昼休み。今日の日付は、2月14日。
「私の愛を詰め込んだチョコの、お届けです」
ずい、と小さな紙袋を差し出したら、「え！」って驚いた顔をされた。
そんな先生の机の上には、すでに可愛いラッピングのチョコが3、4個。
全部手作りチョコかぁ。愛、こもってるなぁ……。
「三石さん、人違いしてない？」
「してないですよ？」
「あ、代わりに二宮に渡しといて！ ってこと？」
「ううん、それだったら自分で渡すもん」
「……確かに」
紙袋をはい、と押し付けて、四つ向かい合わせの机に座った。
先生は中を見て、「わーなんか高そう！」ってびっくり顔を連発してる。
「大丈夫です。コンビニです」
「あはは、言っちゃった」
「言っちゃいました」
「これホントに先生にくれるの？」
「いつも、お世話になってますから……」
「何かお歳暮みたいだね」
「あは、確かに」
……ホントは、そりゃ先輩にチョコ渡したかった。
でもそれは無理だって分かってたし。
だからせめて先輩のことでいっぱいお世話になった松本先生に渡そうって、今朝買って来たんだ。
コンビニでって言うのは、まぁご愛嬌。
「三石さんも一緒に食べる？」
「やった！ 遠慮なく！」
「素直でよろしい」
私の向かいに座った先生が、六つ入りのチョコの箱を差し出してくれる。
一番ノーマルそうなひとつをつまんで、口に入れた。
「ん！ おいしい」
「最近のコンビニすごいなー」
教室では、義理やら友やら本命やら、いろんな思惑のいろんなチョコが飛び交っている。
先輩、今ごろ、どこで何してるかな。
「これね、先生から言っていいのか迷ったんだけど、口止めされてないから」
二個目のチョコを口に運びながら、松本先生が頬杖をついた。
「二宮。合格したよ」
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琴子(プロフ) - めろん。さん» わぁーおかえりなさい、受験お疲れさまでした!!(遅いか！笑) ただいま絶賛続編書き書きしております、書きながら作者もニヤニヤしちゃう() 月日を経て段々デレデレしてきちゃう先輩の姿を早くお届けしたいな！ 嬉しいコメントありがとうございました(*.ﾟωﾟ) (2019年1月19日 23時) (
レス) id: 41dca15b9a (このIDを非表示/違反報告)
めろん。(プロフ) - 1年前受験生の時にずっと読まさせていただいてました。1年前ぶりに帰ってきてすぐに読んできました！少しずつ変わり始める二宮先輩の行動にニヤニヤが抑えきれませんでした。今頃どうしてるんでしょうか笑続編楽しみに待ってます！ (2019年1月19日 12時) (レス) id: 22a17272cb (このIDを非表示/違反報告)
琴子(プロフ) - 愛渚さん» わぁ…コメントありがとうございますーめちゃくちゃ嬉しいです( ；∀；)コメントに勇気いるの分かります！ でもいつでも大歓迎、わくわくしながら待っておりますので気軽に送って戴けたら嬉しいですー(*.ﾟωﾟ) 続編、一刻も早くお届けできるよう頑張りますっ！！ (2019年1月8日 10時) (レス) id: 41dca15b9a (このIDを非表示/違反報告)
愛渚(プロフ) - はじめまして。ずっとコメント書きたかったのに、恥ずかしくてなかなか書けませんでした。いつもキュンキュンしながら読ませていただいていました。続編、楽しみにしております！ (2019年1月8日 2時) (レス) id: 83e74fc252 (このIDを非表示/違反報告)
琴子(プロフ) - かりんさん» 終わってしまいました！！ 最後までお疲れ様です！！！ やーそこまで感情移入していただけて作者冥利に尽きる゜゜(´O｀)°゜ 最高な読者さんたちに支えていただいて完結することができました！ 沢山読んでいただいて、本当にありがとうございます！ (2018年11月5日 18時) (レス) id: 41dca15b9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：琴子
| 作成日時：2018年9月8日 0時
