【織田作】此の度、赤髪の彼になりまして………は？参【女子成り代わり】

28、孤高な人 ページ28

.





「…………ん？何かまだ用か？」



なんだ、と首を傾げる中也。そう、言わなくちゃいけない事があるの



『中也は昔、私の事を優し過ぎるって言ったけど、貴方も大概だよ』


「あ"？どういう事だ」


『……忘れちゃっててゴメンね。それと、ありがと』




森さんは中也から私と会った報告をされていない


ならば、何故


きっと中也の事だから、


記憶が無いなら、そのまま見つからずに、


何も知らずに、生きられるのでは、なんて


まぁきっと二度目は流石に無かっただろうけど


私は中也じゃないから、全部は解らない。


だけど、




「……ハァ、これだからテメェって奴は」


『いつか、お礼するから』


「いらねぇよンなもん」


『今度、また飲みに行こうね』




微笑んで彼を見れば、彼もフッと笑いを零した






「は、手前も俺も互いの立場がわかってねぇ様だ………………………いつか、な」





彼も、少しは愚痴を吐ける場所が要ると思うんだ


双黒2人は、強すぎて、賢すぎた。それ故孤独な人の様に感じる。


私なんかじゃ、烏滸がましいかもしれないけどね





.

20、駅のホームにて→←27、信頼と

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す