ヤンデレ乙女ゲームのヒロインに成り代わったけど。【鬼滅の刃】

「竈門炭治郎」 ページ4

「あぁ、ごめんな。つい君が悲しそうな匂いをしてたから…あ、そうだ、俺は竈門炭治郎！宜しくな。」


そう竈門炭治郎が言った時、彼の頭の上にハートのメーターの様なマークが2つと吹き出しが２つ出てきた。あっ、ちゃんとゲーム仕様なんですね……。

……そこであることに気付く。これじゃあルート回避出来ないのでは??と。

え??なんでなんで??2つ選択肢出てきた時私はそれ以外に何も言えないって事??え??死にたい。


それに2つのうち1つ間違えた選択をすれば私はお亡くなり何だ…。絶対に間違えられない人生を賭けたこの鬼畜ゲー。

不幸中の幸いと言うのか、私はこのゲームをクリアするまで何十回何百回も繰り返して来た為選択肢は覚えている。うん、間違えなければ死なないから、うん。ほんとに。


けれど間違えなければ死なないと言っても、行き着く先は愛だとしても怖いもんは怖い(震え声)今更ながら何てハチャメチャなゲームだろう。ヒロインごめん。君を沢山死なせてしまった。

とりま私は死にたくないし、背に腹はかえられぬってか。ならばここは


▼ 私、A。宜しくね！
『私、A。宜しくね！』


これしか無いしでょ！！！！！


「おう！宜しくな！

それにしてもさっきから様子が可笑しかった様に見えてんだが、…お腹怪我してるんだな」


「ぴゃっっっ」


大丈夫か？と竈門炭治郎は私の手を握った。これがまた怖く、どさくさに紛れて私の手をギュッと強く握ってベットの横に座って来た。チキンな私にはめ〜ちゃっ怖い。


……特に何が怖いってこのシーンがあった事だよね、ゲームの 通りに進んでるんですねっていうのを実感させられる。ぴえん


半泣きになりそうにながらも、このシーン終わったら大好きな可愛い胡蝶さんが来るから、と自分を静かに慰める。

すると竈門炭治郎はスンスンと匂いを嗅ぎ始めた。


「…不安そうな匂いがAからする…相談なら乗るぞ！」


そう言えばポコンっと2つのコマンドが出てきた。


▼ いいよ、帰って。
▼ お腹怪我しちゃったし、私なんでここにいるんだろう…

私は迷い無なくコマンドを選択した。




「お腹怪我しちゃったし、私なんでここに居るんだろう…」



正解の言葉。ゲームではこうすれば次のステップへ行けた。今回も大丈夫だろう。そう思って竈門炭治郎を見れば、彼は笑みを絶やさず此方を見て、言ったのだ。



＿＿嘘は良くない

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