レモネード ページ33
苦しい
苦しい
走り続けて息が苦しい
涙で霞んで前が見えない
張り裂けそうな程胸が痛い
わざと人混みに入る。
周りの騒音に掻き消されたい。このままどうかハニに見つからずにどうか…
いつから私はこんな自惚れ屋になったのか。
周りの人は泣いている私に少しだけ同情のような視線を送った後にまた前を向く。
何でもいい。
何でもいいからお願い、誰も私を見ないで。
ドンッ
その時下を向いてた私は誰かとぶつかってしまった。
謝ろうと顔を上げると、見知った整った顔が視界を占めた。
SC「すみませ…ん？Aちゃん！え、どしたの！？何かあった？」
『スンチョルさん！？』
驚いた衝撃で涙も引っ込んでしまった。
今日は全てにおいてタイミングが悪いらしい。スンチョルさんは私の恐らく擦りすぎて腫れてる目を案じて自分がシュンとした顔になっている。
SC「…今時間ある？Aちゃん」
『えっと…』
ウォヌの所に戻ろうと思ってたけど、カトクをチラッと覗くと友達に会ったから合流するとの連絡。
…これで私は晴れて暇人になったらしい。
それでも今目が腫れている理由を聞かれるのは何だか嫌だ。
昔から人に泣いているとこを見られるのが苦手な私は悩みも全て自己解決するのが得意だし、スンチョルさんは優しいから私の話を聞こうとするに違いない。
SC「ま、とりあえず行こ」
『えっ！？ちょ…』
・
スンチョルさんに連れて行かれたのは、以前ファミレスで話した時に私が好きだと言ったカフェだった。
SC「何飲む？」
『あ…えっと…じゃあレモネードで』
SC「アイスコーヒーとレモネード…あといちごパフェで」
店員さんにそう告げると、メニューをパタンと閉じるスンチョルさん。
長いまつ毛と意外と可愛らしい動作一つ一つが様になっている。その姿に店員さんもほんの少し見蕩れた後、そそくさと戻って行った。
改めてこんなイケメンと居たら余計自分のブスが際立つ気がして少し悲しい。
SC「ここ、好きって言ってたよね？」
『はい。ここのレモネードが美味しいので…』
ついこの前会ったばかりだと言うのに少し流れる緊張感。いや、気まずいだけか？号泣しながらショッピングモールを駆け抜けてるとこなんな見られたらそりゃ気まずいに決まってる。
目の前のおしぼりに視線を移していざこの緊張感を解こうとするも、空気は解れない。それを分かったのか、スンチョルさんが口を開いた。
SC「何で泣いてたか聞いていい？」
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あんぱんまん(プロフ) - 間違えて1番左の星を押してしまったことをお詫びします(இдஇ`｡) (2022年8月30日 9時) (
レス) @page49 id: 9d9411b7d4 (このIDを非表示/違反報告)
RINKA(プロフ) - こちらこそよろしくお願いします！ (2021年9月10日 22時) (レス) id: c21e96cbb4 (このIDを非表示/違反報告)
すい(プロフ) - RINKAさん» いつも読んでくださり、本当にありがとうございます！こちらこそ読んでいただき、本当にありがとうございます！これからもよろしくお願いします(^^) (2021年9月10日 21時) (レス) id: 52a215b46f (このIDを非表示/違反報告)
RINKA(プロフ) - おめでとうございます。すいさんのお話がとても好きで、いつも読ませて頂いております。いつも素敵な小説ありがとうございます。更新頑張って下さい。楽しみにしています。 (2021年9月8日 18時) (レス) id: c21e96cbb4 (このIDを非表示/違反報告)
すい(プロフ) - うどんさん» コメ主様のその姿を想像して1人でニマニマしてる作者です(ニヤニヤ)嬉しいお言葉ありがとうございます！頑張ります(^^) (2021年8月15日 18時) (レス) id: 52a215b46f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すい
| 作者ホームページ：http://twitter.com/sui_no_heya
作成日時：2021年7月28日 9時
