催眠術(side Jisoo) ページ26
−仲直り前の世界線−
SC「おいハニ…」
JH「何」
荒れてる。
Aちゃんに出会う前のハニに戻っちゃった。
床に散乱したゴミと"人"。
またやったのか…
JS「計画無しに喧嘩するのやめなよハニ」
JH「コイツが先に殴って来たのになんで俺を叱るの？ジスは。コイツの味方なの？ねぇジス」
JS「はぁ…ハニ、早くAちゃんと仲直りしなよ。こんな喧嘩繰り返してもハニが傷つくだけでしょ」
俺の手を掴んでいた手がそっと離される。
ハニの目はまた暗くなっていた。
Aちゃんと出会ってからは暫くはこんな事無かったのに…
喧嘩の理由は凡そ見当がつく。
でも俺にはどうする事も出来ない。この問題はハニが解決しなきゃ意味が無いから。
JH「…Aと会ってないとさ、ずっとお腹空いてるみたいな感じ」
JS「？」
JH「前まで何も無かったのに…急にお腹空いてるみたいになる。でも何食べても埋まらない。どうすればいい？」
SC「え…」
あの件依頼、乾ききったとでも言うように意地でも泣かなかったハニが泣いた。
静かに頬を伝う雫は酷く儚くて美しい。
消えてしまいそうだった。
JS「ハニ、泣かないで」
JH「…会いたい、会いたいA…」
悲痛の叫びは静かに涙となって零れ落ちる。
酷く不器用で人の愛し方が分からないハニ。
きっと自分の気持ちにも気づいていない。
SC「ハニ…」
JH「どうすればいいんだよ」
SC「伝えなきゃ伝わらない。汲み取ってもらおうなんて思っちゃダメだ」
ハニは強くない。
弱い。
弱くて弱くて簡単に折れてしまう。
JS「ハニ、大丈夫。何回会ってもらえなくても、その度に僕らが大丈夫って言うから伝えておいで？」
JH「ありがとう…ジス、スンチョル…」
酷く儚げな天使は今日も美しい。
でもそんな天使に溺れてるのは紛れもなく自分なのだ。
フラフラと立ち上がり、出て行ったハニ。
SC「俺らはいつになったらアイツから解放されるんだろうな」
呆れたように笑うスンチョルもまた自らハニに溺れているのだ。
JS「解放されても離れないでしょ、どうせ」
否、離れられないんだ。
自分じゃないみたいなんだ。ハニと居ると自分が分からなくなる時さえもある程に、きっとハニに溺れてる。
まるでそれは催眠術のように
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あんぱんまん(プロフ) - 間違えて1番左の星を押してしまったことをお詫びします(இдஇ`｡) (2022年8月30日 9時) (
レス) @page49 id: 9d9411b7d4 (このIDを非表示/違反報告)
RINKA(プロフ) - こちらこそよろしくお願いします！ (2021年9月10日 22時) (レス) id: c21e96cbb4 (このIDを非表示/違反報告)
すい(プロフ) - RINKAさん» いつも読んでくださり、本当にありがとうございます！こちらこそ読んでいただき、本当にありがとうございます！これからもよろしくお願いします(^^) (2021年9月10日 21時) (レス) id: 52a215b46f (このIDを非表示/違反報告)
RINKA(プロフ) - おめでとうございます。すいさんのお話がとても好きで、いつも読ませて頂いております。いつも素敵な小説ありがとうございます。更新頑張って下さい。楽しみにしています。 (2021年9月8日 18時) (レス) id: c21e96cbb4 (このIDを非表示/違反報告)
すい(プロフ) - うどんさん» コメ主様のその姿を想像して1人でニマニマしてる作者です(ニヤニヤ)嬉しいお言葉ありがとうございます！頑張ります(^^) (2021年8月15日 18時) (レス) id: 52a215b46f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すい
| 作者ホームページ：http://twitter.com/sui_no_heya
作成日時：2021年7月28日 9時
