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「A、ファーストキスは好きな人のために取っておきなさい？一生心に残るものだからね」
幼い頃、お母さんが私に言った言葉。
中学の頃告白されて付き合った人とは何となくしちゃダメな気がして、こうなったらとことん心から好きだと思える人のために取っておこうと決めたモノ。
それを…こんな形で…
『…っ…最低』
目から涙が溢れたところで、フワッと視界が明るくなる。
どうしようもなくぽたぽたと落ちる雫に、目の前のハニは悪びれる様子なんか一切なく満足気に微笑む。
JH「アイツより先にキスしたのは俺。これからアイツともし付き合ったとしてもこの事実は変わらない。アイツとキスする度にAの頭には俺が浮かぶよ」
呪縛のように体を蝕むその言葉に悔しくて仕方ないのに何も言い返せない。
泣きたくない。
こんな事で泣いてるとこなんか見せてたまるか。
自らに「泣きやめ」と訴えても零れ落ちる雫には逆らえないらしい。
そんな私を見て、微笑んでその冷たい指で私の涙を拭う彼が怖くて仕方ない。
『最低…最低！！アンタなんか大っ嫌い！』
JH「Aの心にずっと俺が残るならそれでいい」
壊れてる、この人は
・
あれから私はハニと距離を置いた。
カトクはブロックして家に来たとしても絶に入れなかった。
ドアを壊される覚悟でいたが、どうやらそこら辺の良心は残ってたらしく、流石に無理やり入ってくることは無かった。
WN「大丈夫？」
『え？』
WN「ずっと苦しそうな顔してる」
今日は気を紛らわそうとウォヌの夏休みの課題をしてたわけだけど、当然手がつくはずもない。
WN「１回休憩しよ」
『いや私は大丈夫だから…』
ハニをブロックした日から私を気遣ってくれてるウォヌにこれ以上甘えるわけにいかない。
とは思いつつも、私より私を理解してるウォヌに叶うはずもないわけで…
WN「俺が休憩したいからいいよ」
『…ありがとう』
本当に優しいと思う。
このルックスと優しさで、モテない方がおかしいな…なんて思う。
机の上に置いてある私の好きなリンゴジュースにさらに心が温まる…はずなのに…
「A！」
ハニのあの幼気の含んだ可愛らしい微笑みと、優しく私の名前を呼んでくれる声が頭から離れない。
あれから何日も連絡とらなかったから、ハニが私の家にほぼ毎日来て「ごめん」とだけ書かれたメモと缶のオレンジジュースを置いてく姿に何度も泣きそうな程胸が苦しくなってしまうんだ
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あんぱんまん(プロフ) - 間違えて1番左の星を押してしまったことをお詫びします(இдஇ`｡) (2022年8月30日 9時) (
レス) @page49 id: 9d9411b7d4 (このIDを非表示/違反報告)
RINKA(プロフ) - こちらこそよろしくお願いします！ (2021年9月10日 22時) (レス) id: c21e96cbb4 (このIDを非表示/違反報告)
すい(プロフ) - RINKAさん» いつも読んでくださり、本当にありがとうございます！こちらこそ読んでいただき、本当にありがとうございます！これからもよろしくお願いします(^^) (2021年9月10日 21時) (レス) id: 52a215b46f (このIDを非表示/違反報告)
RINKA(プロフ) - おめでとうございます。すいさんのお話がとても好きで、いつも読ませて頂いております。いつも素敵な小説ありがとうございます。更新頑張って下さい。楽しみにしています。 (2021年9月8日 18時) (レス) id: c21e96cbb4 (このIDを非表示/違反報告)
すい(プロフ) - うどんさん» コメ主様のその姿を想像して1人でニマニマしてる作者です(ニヤニヤ)嬉しいお言葉ありがとうございます！頑張ります(^^) (2021年8月15日 18時) (レス) id: 52a215b46f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すい
| 作者ホームページ：http://twitter.com/sui_no_heya
作成日時：2021年7月28日 9時
