シャイ岡 ページ32
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一件落着!という訳にもいかず。
あんなんはただの第一関門に過ぎひんかったらしい。
アホやんわたし。
かんっぜんに忘れとった。
大毅居るやんけ………
うあああ気まずい気まずい。
この上なく気まずすぎる。もう帰りたい。
そんな自分の意思とは裏腹に無慈悲にも足はみるみる目的地に近付きとうとう会社に着いてしまった。
まあ一応、ほんっまに念の為、
小瀧くんに昨日のこと話してみたんやけど、
" 「 え!!?あかんあかん!!
Aさん今すぐそこやめて!!ほんで2人で誰も居らん遠くに行きましょう!!俺が幸せにするんで安心してください!!!
あっ、でもそれやと……… 」"
てな感じで一生語られたので
正味参考にもならんかったって話。
まあ小瀧くんに話してしまった私が悪いですこれは。
『 変に意識したらアカンねんこういうのは 』
昔見た少女漫画に描いてあったわ。
何事も無かったかのように。
なんもないなんもない。
『 だ、大毅、お、おはよ!』
「 っ吃驚するわァ、」
『 あ、ごめん 』
ちょっとちょっと?
何やってるん私。アホかアホなんか。
アホやけど。
もうちょっと距離の詰め方あったやろ!
こんなん小瀧くんレベルやん!
「 なんや朝っぱらからうるっさいな 」
『 げ、元気に行こうや 』
…………意外とふつうやった。
そもそもこんな気にしてんの私だけやった?
それイッチャン恥ずいやつやねんけど。
「 あ、そーいや昨日さぁ 」
『 昨日、!?何! 』
「 っえ、ああ、
態々タクシー手配してくれてありがとーな。
お陰様で無事帰宅出来ましたよーっと 」
『 いや、そんなん全然気にせんとって。
私のお金やないし 』
………いや、かなり焦った。
こういうのって意外と普通に出来るもんなんや。
大毅やからかな。
「 きっちり俺の金やったもんなぁ。
え、そーやん………なんやねん。感謝せんで良かった!態々御礼してあげたんやから貸一な 」
『 は?意味分からん 』
「 なんやねん。
さっきまでアホみたいに動揺しとったんに。かわいないな 」
『 余計なお世話 』
どうやら意識しすぎたらしい、危ない危ない。
パチパチと自分の頬を叩いて気合いを入れ直し、
ディスクに向き合う。
………ふと、気になって黙々とタイピングを続ける
大毅を横からそっと覗いた。
『 大毅? 』
「 …………なに、」
耳真っ赤やけど。
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作者名:むんく 。 | 作成日時:2019年8月15日 15時