愛.9 ページ9
好きな人の頼みとはいえ複雑だな
俺だって好きなのに
「五色、お願いできる？」
小声でAが聞いてきた
五「あー、うん」
今さら駄目なんて言えないじゃん
「ありがとう！」
またそうやって嬉しそうに微笑む
五「うん」
五「白布さん、Aと席変わりますね」
白「え？」
「白布先輩…！よろしくお願いします！」
五「じゃあ俺は向こうに座ってきます」
白「分かった、長谷川よろしく」
これでいいんだ
Aの幸せが俺の幸せ……
……のはずなんだけどな
辛いって言葉だけが脳裏に焼き付いてる
A、白布さんに告白するのかな
もしかしたら白布さんが告白するのかも
そんな事ばかりが頭に浮かぶ
天「工〜？なんか元気ないネ！」
五「……」
天「工！無視しないでヨ！」
五「えっ、あ！すいません！」
天童さんに声掛けられてるのに気づかなかった
天「なんの事で悩んでるか知らないけどサ」
五「え？」
天「合宿前なんだからその悩み早く片付けてヨ」
五「……！」
天童さんは本当に凄いな
五「はい…っ！！」
天「ちょ！工！声が大き過ぎるヨ！」
ぐるぐる考えるのは辞めよう
まずは合宿に集中しなくちゃ
頑張ろう
頑張った後で悩みを解決させるんだ！
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作者名：ちいの x他2人 | 作成日時：2020年2月11日 20時
