君と一緒に海へ3 (ページ35)

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「犠牲になった人数はおよそ1000人弱。結構人多かったんだな」

あ、犠牲者の名前だって

「おれと同じぐらいの子どもいるのか…」

犠牲者の名前を見ていると、不明という名前があった

「カイト、デュークル」

2人は男で、おれと同じ歳だった

「……えっ」

2人の名前の下に、あるべきはずのない名前があった

「ティラ………………!?」

ユナ・D・ティラと、そう記されていた

「なんで、ティラの名前が………!?」

ナフィカユア島を滅ぼしたのは、海賊…

海賊が嫌いなティラの言動とが全て繋がったように思えた

驚きを隠せないまま本屋を後にし、おれは2人がいるであろう場所へ向かった

「お、帰ってきた」

「サボー！」

「遅かったな」

「あ、あァ…」

「ティラももう来るぞ」

「え」

ひょっこりと顔を覗かせたティラは、『大丈夫？』と聞いてくる

「あ、あァ…」

誤魔化すように答えると、ポトッと何かが落ちた

「サボ、これなんだ？」

「え？」

「コイン？」

「あァ、本屋出るときにぶつかった奴がくれたんだよ」

「ナフィカユア？」

『!!?』

ルフィが読むと、ティラは目を見開いた

『ね、ェ』

「ん？」

「ティラ？」

『その子、どんな子だった…？』

「え？えーっと、クリーム色の髪と赤い瞳の奴と、緑色のくせっ毛に緑色の瞳だったな」

『………どこで、見たの？』

「中心街の、本屋前…で」

『………………デュークルとカイト…(ﾎﾞｿｯ』

「？」

何かを呟いた途端、走り出した

「ティラ!?」

「あ、おい!!!」

まるで、動物のように飛び跳ねて行ってしまうティラにおれ達は全力で追いかける

でも、どんどん差が生まれていく一方で最後には見失ってしまった

「くそっ！」

「とにかく、中心街に」

「あァ」

「待ってくれよ～！」

ティラ、お前…あの2人を知ってるのか？

知ってるから、走ったんだよな!?