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コトンッ、とお茶を入れた湯呑みを限くんの前に置く









『おせんべいもあるから、お腹空いてるなら食べてね』

「……」









限くんと一緒におじいちゃんを待っていると、父さんが限くんに色々と話をし始めた









「えっ、志々尾くん、うちの正守と知り合いなの!?」

「あ…ハイ。あの…正守さんには、いつもお世話に…」

「へーーー!へーーー!どう、うちの正守は?すごいだろう?」

「え?ええ…」

「何しろ僕の息子だからね!よぅし、待ってて!いいものを持ってくるよ!!」

「……………」

『あれが父さんだから、気にしなくていいよ。特に、兄貴にはべらぼうに甘いから』









おせんべいを食べながら答えると、限くんは無言で下を向いた









父さんはどっさりと両手にかかえれないぐらいの、兄貴のテストや思い出、アルバムなどをテーブルに置いた









「うちの子はみんな素晴らしくてね。正守なんかホラ、昔っからカッコよかったんだから!」









コツコツ









『あれ、利守の式神だ』









窓を開けると、勢いよく中に入ってきてはすぐに消えた







友達の家に行くらしい









「利守はまだ術があまりうまくなくてね…でもしっかりしたいい子なんだよ!」

「……」









限くんは私と良守の写真に写る兄貴を見た









「それから良守と守香はね、すごく元気で優しい子なんだ!」

『本人の前で言うなよ、父さん』









カラ…









「ただいまーーー。父さーん、何か食い物ー…」

「で、コレがね」

「あ!」

「ああ、お帰り」

『あ、良守』









おせんべいを食べていると、良守が帰ってきた









「てっめぇ、学校にいねェと思ったら、なんでうちに…」

「すいません、やっぱり俺、出直します」

「えーーーッ!
待って志々尾くん、多分もうすぐ義父も…そうだ!夕食食べていきなよ!」

「いや…そんなわけには…」

「遠慮しないで!」

「いえ、本当にお気持ちだけありがたく…」

「そうだ、帰れ!! 帰りやがれ!! てめーに食わせる飯はねぇ!!」

「良守!! お友達に、なんてこと言うんだ!?」

「いや…お友達じゃ…」

(まず、印象最悪だもんね。お互い)









ズゾゾゾゾ、とお茶を飲んで黙って見ている

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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2019年10月14日 17時

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