ヒーロー科と結界師2 (ページ22)

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妖は氷の破片を飛ばしてくる

鋭利だけど、大した攻撃ではなかった

ん？

妖は尻尾をガチッと固めると、何かパワーを集中させていっている

何あれ

ｺﾞｯ

氷の大きな塊

よし！ここは強化訓練の成果を…

いや、待ってこれ…

「守香!!」

良守に押し倒され、地面に倒れる

私が張った結界には、穴が開いていた

結界を突き破るほどの威力

しかも狙いは正確

私の頭のど真ん中めがけて一直線に飛んできた…

なにそれ…納得いかない！

ｼｭﾀﾞｯ

「あ、逃げた!!」

『待てーーーー!!』

油断していたとはいえ、私の結界が強度負けするなんて…

この借りは倍にして返す!!

林を出た妖を追いかけていると、妖に結界が張られた

時音ちゃんの結界だ

ﾋﾞｼｯ

「おお!? 逃げた！」

『待てーー!!』

時音ちゃんの結界を破り、逃げていく

妖はプールの方に逃げると、ドブンと水の中に入った

「おっ」

『お？』

2人「おぉ!?」

ﾋﾟｷｰﾝ

「うわー…。プールがスケートリンクみたいだーー」

「どーすんのよ。あいつ、中にこもっちゃったよ？」

『いっそプールの中全部囲うか』

「それで失敗したらかなりの力の浪費だけどね」

金狼に言われ、私は凍ったプールの上を歩いた

『金狼、奴の位置教えろ。見えないけど無理矢理囲む』

「しょーがないねぇ」

ﾊﾞｷｯ

『おわぁ!?』

「なんだ、罠か!?」

(これ、罠の？)

氷が割れて足を取られる

すると、ビキビキと音が聞こえてくる

ﾎﾞｺﾞｫ

『わっ!!』

「こんにゃろ、そこか！」

良守が結界を張り滅すると、倍返しのように氷が現れた

やられたらやり返すタイプの妖ね…

『よっ』

「何やってんのさ」

『わかったよ！』

「何が？」

『奴を誘い出す方法』

氷の上に飛び立ち、笑顔で振り返る

『怒らせばいいんだ』