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「ユーリル・D・レン。あなた、私に何をしたか…忘れていないわよね…？」
『？』
「お、おい何ってなんだレン」
『私、あなたになんか何もしてないわよ!!?』
折りたたみ椅子を出して座り出す女の人
「いいえ、耐えがたい仕打ちを受けました。責任…とってね」
『意味わかんない。どうしろっていうの？』
「私を、あなたの元において」
「「は!!?」」
時は遡り、セルコールの葬祭殿
「早くそれを」
崩壊する葬祭殿にいた女が、小瓶をラングに渡した
「クロノシスから受けた毒を中和できる……
このガレキに埋れても、彼女ならあるいは…助かるかもね」
“記されていないわ。ここには、「歴史しか」記されてない”
“なに？”
「なぜ、嘘をついた」
「知ってたの…？イジワルね………」
「その石にはこの国の歴史など刻まれていない…………………!!
お前たちの欲しがる、“兵器”の全てが記してあったはずだ…!!
その“ありか”も…。クロノシスにそれを教えていれば…あの時点で、国はあの男のものになっていた。違うか？」
ラングは女に渡されたものをレンに飲ませた
「興味がないの………。国や人間が死のうが…生きようが…。私にはそんなことどうでもいい
もとより、クロノシスに“兵器”を渡す気もなかった」
「わからんな…………。ならばなぜここへ来た」
「“予想”と……“期待”は違うものよ
私が求めていたものは…………“
世界中に点在する“
「“真の歴史”…………？…どういうことだ…………!!」
「……ある世界とこちらの世界にあるその石を、私は求めている
どちらも同じもので、同じ内容が書かれている
でも、……もういいの…。20年…探し続けてこれ以上の“
………ここが最後の希望だった。そして………ハズレ
…………ここでこのまま死ぬのならちょうどいい…。
この道で生きていくことに私は疲れた…。
ただ、“歴史”を知りたいだけなのに…私の夢には、敵が多すぎる」
涙をこぼす彼女に、ラングは驚いた
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2019年11月10日 19時
