現海賊は現在ヒーロー科13

105話 死なねェ ページ17

夜通し泣き続けて、私は部屋の隅でまた膝を抱えていた









「レン」

『こっちこないで』









山賊のみんなが心配してくれているのはわかってる


でも今は









誰とも喋りたくない









お父さんもお母さんも失った私に、これ以上のものを失わせた









大事な人だった






大切な人だった









大好きな人だった









「レン…」

『……』

「サボから手紙が届いてる」

『！』

「お前宛だ」









エースに言われて、手紙を握らされた









「サボからの手紙だから、大切に取っとけ」









そう言って、エースは立ち上がった









私も、少ししてから家を出て4人で夢を誓い合ったあの場所に向かった









手紙を開けて、紙を取り出した









エース、ルフィ、レン。火事で怪我をしてないか？
心配だけど無事だと信じてる


お前たちには悪いけど、みんなが手紙を読む頃はおれはもう、海の上にいる



色々あって一足先に出向することにした




行き先は…この国じゃないどこかだ…。
そこでおれは強くなって海賊になる







誰よりも自由な海賊になって、また兄妹弟4人どこかで会おう

広くて自由な海のどこかで、いつか必ず!!

それからレン、おれとエースどっちが兄貴かな

長男2人、妹1人、弟1人、変だけどこの絆はおれの宝だ

ルフィの奴はまだまだ弱くて泣き虫だけど、おれたちの弟だ、よろしく頼む



それから、今から言うのは、大事なことだからちゃんと読んでほしい

おれが強くなっていつかお前に伝えたいことがあるんだ

それは、ちゃんとおれの口で言いたいことだし、手紙で伝えるのも嫌なんだ




会って、目を見て、ちゃんと伝えたい大切なことなんだ


それまで、おれが会いに行くまで待っててほしい



何年、何十年かかるかわからない。けど、それぐらいずっと大事なことだからなんだ





お前がおれにとって大切な妹であるのも、1人の女の子であるのも変わらねェけど……おれは、1人の女の子としてお前を意識してるって言った方がいいかな



これ以上はほとんど答えだから言えねェけど、待っててくれ






必ず強くなって、お前を守れる存在になるから




サボより

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