雷門の女神2 (ページ46)

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雷門中に戻ってきた海風は、イレブンバンドに表示された指示に従ってグラウンドに向かった

そこには、すでに集まっていたイレブンたちと趙監督

「お帰りなさい、海風さん」

『ただいま戻りました、監督』

帽子を取り、パーカーを脱ぐ

「では、海風さんも戻ってきたことですし話を進めましょう
あなたたちには、帝国学園戦に備えて特訓をしてもらいます」

「特訓!?」

「今回は特訓ってちゃんと言うんですね」

日和がそう言う

「あなたたちはこれまで、だいぶ楽させちゃったみたいですからねえ
今回は正統派の“スペシャルな特訓”ですよぉ!!」

そんな風に言う監督に、悪寒がした海風は『ま、まさかな…』とあの忌々しい記憶が呼び起こされる

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ーーー
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・夕方・

「うう……」

と、明日人が倒れる

周りも次々に沈んでいく

イレブンは顔も髪も服もボロボロになっていた

かろうじてと言っていいのだろうか、海風は息を切らしているだけで他はなんともなかった

そこへ、つくしと杏奈がやってきて悲鳴をあげる

「みんな！」

「どうしたんですか!!」

「ああっ、ゴーレム君が!!
ちょっと痩せてる!!ような気がする!!」

「一体、なにが起きたの!?」

『説明は後にする、だからまずは救急箱持ってきてくれ』

2人に指示を出した海風は、『久々にやるとやはり体は鈍っているものだ』と呟いた

「死にそうですよ…」

「吐く…」

ボロボロになるイレブンに、『そう言うな…』と呟いた

『私たち元イナズマイレブンも、この特訓を乗り越えてきた…』

「海風さんたちも!?」

『あぁ、海腹のあのタイヤ特訓も、やってきたさ』

「あ、れを!?」

『あぁ、だからこの特訓は無駄にはならない
必ず、試合でいい方向に進んでくれるさ…。おかげで、私たちは優勝できたんだからな』

壁にもたれながら、力なく笑う海風に明日人たちは「はい…」と力なく返事をした

海風はそれを聞くと、瞼が重くなるのを感じた

(あぁ…疲労のせい、か…)

ゆっくりと瞼を閉じ、海風は眠ってしまった