現海賊は現在ヒーロー科 (ページ19)

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「ちょっと、5組の女の子数人が救急車で運ばれたってさ！」

「え、なんで!?」

「なんか、段差でつまづいて思いっきり腕とか切っちゃったらしいよ」

「え、大丈夫かな」

びしょ濡れのまま廊下を歩き、教室にある自分の体操着を取りに行く

「レン、どこ行って…….!!?」

『あれ、焦凍。どうかしたの？」

私を見た焦凍は、ズンズンと進んできた

「なんで濡れてんだ？」

『え？』

「なんでだ？」

『え、あ、あぁ…。壊れてた水道の蛇口ひねったら、思い切り水が暴れてさ』

「…………」

『そしたらずぶ濡れになったの。とりあえず、今日1日は体操服かな』

机の横にかかっている体操服入れを手に取り、『着替えてくるね』と焦凍に伝えまた教室を出た

『イテテテテ……』

この世界に来てから早8年ほど経ったけど、今でも私の体には包帯が巻かれている

頂上戦争の爪痕だ

エースが死んで、気絶した私とルフィを抱えて逃げてくれたジンベエだったけど、追いつかれた赤犬に背中を貫かれ、ルフィは胸、私は背中に大きな火傷を負った

幸い、マリンフォードに来た“死の外科医”であるローに助けてもらい、何とか一命をとりとめたものの、エースの死の絶望にしばらく立ち直れなかった

それでも、立ち上がれたのは船のみんながいたからだ

『包帯替えなきゃいけないのにィ』

あいにく替えの包帯は家にあるので、持ってきてない

『うわァ…全部びしょ濡れ…まァ当たり前か』

ずぶ濡れになった制服などを絞って水を出し、袋に入れる

とりあえず、体操服に着替え保健室へ

『先生～』

「んー？」

『包帯ってありますか？』

「あるけど、なんで？」

『あー…包帯巻いてたんですけど濡れちゃって』

「ああ、そういうことね…。ハイ」

と、渡されたのは小さめの包帯

いや、体に巻くのだから足りません

『先生、とりあえず言っとくけどコレ体に巻きたいんですよね』

「え、厨二病？」

『やかましい!!!』

怪我の事を触れずに説明する事5分、やっと包帯をくれた

『ったく、あのおばさん』

何が、「そんなの目指しても意味ないわよ」よ

世の厨二病の奴らに謝れ