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NOside
近くの上空を走る高速道路では、車を運転しているアランがいた
その車を追いかけるようにして上空を飛んでいるのは…
「ラララライアンさん!! こんなのスピード違反ッスよ！」
「ハッ…空を飛ぶのにスピード違反もクソもねぇよ」
「ひぎゃああああああ!!!?」
涙を浮かべながら小脇に抱えられているロレイと、そんなロレイを小脇に抱えクツクツと笑っているライアンがいた
(だが…アイツが持っているあのケースを、あの敵には渡せねぇな)
アランの車を追いかける一台のバイクを見下ろしたライアンは、「ロレイ、体勢整えろ」と指示を出す
ロレイはそれを聞いて「ウィース」と冷静に答え目つきを変えた
目下では、強引に車を追い抜きバイクがアランの乗る車を追いかけていた
バイクの乗り手が弓を構え始めた
一瞬きらめいた矢が瞬く間に車のリアウィンドウを突き破り、バックミラーとフロントガラスを破壊した
大きくぐらつく車体を必死に立て直している車はスピードを上げ始めている
それを追うバイクに乗っている女が、左手をキツく握り開くとそこには、弓が現れた。“個性”だ
弓の敵は背負った矢を取り出し、4本同時に車に向けて放った
「へぇ…あのアメリカでの小僧よりマシなやり方じゃねぇか」
「銃も弓もさほど変わんないっスよ…」
そんな会話の中、放たれた三本の矢が車内に突き刺さりガラスが飛び散っている
急ブレーキを踏んだ車は、意思を持つように軌道を変え残りの一本がタイヤに突き刺さり破裂させた
バランスを失って曲がり切れずにフェンスに激突した車が衝撃でひしゃげ、割れた窓から布に包まれた何か、ケースが投げられた
それを見たライアン、ロレイは目の色を変え「オラ、行ってこい！」とライアンはロレイを投げ飛ばした
「いきなりは、ひどいッスよー!?」
ひゅーんとでも言いたげな効果音と共に落ちていくロレイだが、冷や汗をかきながらも口元をニィッとさせ「っとに…！」と楽しそうに笑っている
ライアンは、ひしゃげた車に乗っていた男…アランの状態を見ると、小さく舌打ちをする
自身の手をライオンのように鋭く尖らせた爪に変えると、ギィン…!! とドアを引っ掻き始めた
アランを救い出すと、後ろから弓矢の敵に狙われているのに気づき、ライアンは「おいおい、背後をとるなんていけすかねぇな」と楽しそうに笑っていた
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2021年8月5日 17時
