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『………………ん？』
壁をつたって歩いていると「ダストシュート」と書かれているのを発見した
ダストシュートって言えば、ゴミとか捨てるアレ？
『……………………流石にこれは嫌だけど、仕方ない』
ダストシュートを通って外に出よう
ここならセンサーとかもないだろうし、ただゴミが通っていくだけの道、人が通るわけない
『いや、臭いわッ』
ゴミ溜めをなんとか降りてプンプン臭うのからなんとか外に出れば、あたりはすっかり夜になっていた
ここから逃げるんだったらこのまま外に出ればいいし“個性”を使えば簡単に逃げれるだろう
壁をつたい、そのまま触れて穴を開けて外に出て修復して、そのまま走る
ゴミ臭いのついてるかな…戻ったらシャワー浴びよう
『へへっ！』
簡単に逃げ失せたこと、ものの15分でここから出れたことに嬉しさが込み上がって口角が緩んでいく
ホント、なんてことないな。FBIでさえいるのに、なんだってこんなに簡単なんだろう！
『いやっほー！』
マンハッタンの夜景が広がる中、私の喜びの声は大きく響いていった
アッシュside
「アッシュ、彼女だってきっと無事さ」
「わかってるけど」
「つーか、FBIが青子連れていくってなんなんだよ」
「知能テストだそうだが」
「ほーん、知能テスト、ねぇ…IQ200以上ってバレるだけだろ」
「そうなのか!?」
「アイツにとっちゃ、知能テストなんか攻略可能対象だぞ…気持ち悪い」
アカロと共に青子の帰りを待っていると、「アカロ！」とヴァモも現れた
「おう、どうした」
「青子が脱走したらしい」
「なにぃ!?」
「FBIが施設内を駆けずり回ってる」
「…アイツ、やるなぁ…」
俺たちが驚きのあまり言葉を失っていると、『脱走したのが悪いの？』と目の前に逆さまで現れた青子がいた
「〜〜〜〜〜〜〜ッ!!?」
俺の声にならない叫び声が、夜のマンハッタンに響き渡った
『何もさ…人の顔面にグーパンすることなくない？』
「だから、ごめんって言ってるだろ」
頬にガーゼを貼り付けられた青子に俺がムキになって言えば、『別に怒ってないけどさ』とフカフカのクッションを抱きしめながら頬を膨らませていた
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2021年5月29日 0時
