殺し屋最恐と呪術師最強

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泣きつきながら腰のあたりに抱きついてくる前原を押し除けながら歩く
山道を歩いていけば、また暗殺が始まる









ー午後授業ー









いっちにーさーんしー



という、掛け声が響く運動場
ただの普通の掛け声なのに、持っているものは似合わないもの









「晴れた午後の運動場に響く掛け声、平和ですねぇ
生徒の武器(エモノ)がなければですが」

「八方向からナイフを正しく振れるように!! どんな体勢でもバランスを崩さない!!」









いかにしてサボろうかな…もう疲れた









「“麗音〜。ねぇねぇ、俺のおやつは？”」

『今授業中だからあとでってば…』

「“いーまー、今食べたいのー”」

(うっせぇな、コイツ…)









ブンブン腕を振り、唇を尖らせてブーブー言う花子
あたりをキョロキョロと見たあと、『秘密だからね？』とポケットに入れておいた飴玉をこっそりと渡す









「“わーーーいっ”」









飴玉を口の中に入れてコロコロと転がす花子を視界の端に入れた後、またナイフを振る練習をする









「追い払っても無駄だろうがな、せいぜいそこの砂場で遊んでろ」

「ひどいですよ、烏間さ…烏間先生。私の体育は生徒に評判良かったのに」

「うそつけよ、殺せんせー。身体能力が違いすぎんだよ。この前もさあ…」









反復横跳びの手本を見せてくれたけど、マッハ20で動いてる
そしてさらにあやとりをしてみる



規格外すぎる体育であった









「異次元すぎてね〜…」

「体育は人間の先生に教わりたいわ」









その言葉に傷ついた先生は、しくしくと砂場で遊び始めた
やっと普通にできるね…









「でも烏間先生、こんな訓練意味あんスか？しかも当のターゲットいる前でさ」

「勉強も暗殺も同じことだ。基礎は身につけるほど役に立つ。例えば…そうだな、磯貝くん、前原くん
そのナイフを俺に当ててみろ」

「え、いいんですか？」

「2人がかりで？」

「対先生(その)ナイフなら、俺たち人間に怪我はない
かすりでもすれば今日の授業は終わりでいい」









…いや、無理でしょ
防衛省の人間でしょ？しかも精鋭部隊に所属してたとか言ってたくない？


そりゃ、2人とも避けられるよ

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