3-10 ページ21
長い手が私を絡めとり、彼の隣に立たされると「“下がってろ”」とキセルの煙を辺りに充満させながら、片手で後ろに押してくるのは
「…へぇ、呪霊ってとこか？」
「“そうだって言ったらどうする？”」
「祓うだろ、勿論」
『つ、土籠…』
「“安心しろ…手は出さないよ…ただ、7番がお怒りだ”」
『！』
「“俺の麗音に何しようとしたの、お前……”」
ぶわりとその場を覆い尽くすかのような真っ黒い気配が辺りに撒き散らされるように漂った
五条悟はそんな花子に顔色ひとつ変えずに黙って見ている
「“何回も麗音に触らないでくれる？”」
『は、花子！』
「“7番、落ち着け…この家潰す気か”」
「“問題ないよ。コイツ以外殺す気ないし、麗音とはもっと一緒にいたいし…何より、この家が居心地いいんだもん”」
ギュッと抱きしめてくる強さが強くなる
花子にため息を吐いた土籠は、「“ちったぁ話を聞いてやれ”」と花子の頭にコツリと拳を当てた
「“いてっ”」
「……………で、なんで特級並みの呪霊がこの家にいんの？」
「“俺たちがこの子に住まわせてもらってるんだよ。学校に縛り付けられていた俺たちをな”」
「たち？」
「“俺と、土籠、他にもいるよ。全員で7人”」
「7人〜？…いねぇじゃん」
「“そりゃいないよ。ここにくるのみんな気分なんだもん
ただ俺と土籠はこの家が居心地いいから毎日いるだけ
あとの奴らは街とかにいるよ。悪さはしてない”」
ニッコリと微笑んでいる花子だけど、背中の後ろにある包丁はしまってほしいな
五条悟も少しだけ花子を見つめたあと、「…はぁ」とため息を吐いて頭の後ろをかいた
「しゃーね…。手を出そうとしたのは認めるよ」
「“うんうん、それでいいよー”」
「だから、ソレしまえよ」
「“！”」
「ソレで俺を刺そうとしただろ。バレバレなんだよ」
『花子』
「“ちぇっー”」
懐の中に包丁をしまった花子は、「“つまんないのー”」と唇を尖らせ少しだけ頬を膨らませた
「んじゃ、今日は帰るか」
「“えー、帰るの？泊まってけばいーのにー”」
『花子ッ』
「まあ、それはおいおいとさせてもらうよ。ソイツ、食ったらうまいだろうからな」
「“んー、人間は美味しくないと思うけど？”」
「そうじゃねぇよ。セッ」
「“小さいガキがいるんだぞ、やめろ”」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 353人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Lilly☆(プロフ) - 呪術廻戦も暗殺教室も地爆少年花子くんもマジで全部好きだからこの作品マジで神だと思いますｯｯ！！（ノンブレス）応援してます！長文失礼しましたｯ！ (1月21日 0時) (
レス) id: 7ba1779775 (このIDを非表示/違反報告)
柚 - 作品はとても好きなんですけど、やっぱり花子君って地縛少年花子くんですよね、、、? (9月28日 22時) (レス) @page6 id: b29d77ae47 (このIDを非表示/違反報告)
ラオ - 凄く面白くて凄く大好きです。 (2022年3月16日 22時) (レス) @page50 id: 55fba24325 (このIDを非表示/違反報告)
雪 - 何故こんなにも面白いのに文句を言うのかがわからない。 (2021年4月15日 18時) (レス) id: 9677d4e8b3 (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 35ページ 並んでくる とありますが、睨んでくる とかではないのでしょうか？ (2021年2月5日 10時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2021年1月10日 22時
