元殺し屋はヒーローになる28 (ページ9)

今日:11 hit、昨日:11 hit、合計:22,643 hit

233-6 ページ9

遠くの方から見えた影。いや、動く影のようなもの

それを見て納得する

ああ、そうか…クソ!!

なんだってその(・・)可能性を考えてなかった

オール・フォー・ワンの(・・・・・・・・・・・)刺客なら

当然に与えられている(・・・・・・・)

向こうは私たちの動きを止めて生捕りにしたいはず
けど弾を防がれたから距離を縮めてきた

さっきの背中に当たった弾は側面からの超曲射

距離が近ければ軌道予想して撃つより直感的に当てられるし、距離が短い分連射されると、こちらも危機感を感じることができない上に、緑谷の“危機感知(4th)”も対応し切れない

ならば

『分解…』

地面にふんわりと降り立って手を触れて緑谷を呼び寄せる

(煙幕(6th)…全・開!!!)

私のやることがわかった緑谷は煙幕を出して四方に伸ばし、私たちを隠した

「…“個性”か!? あいつも複数持ち…!? 闇が深ぇな」

緑谷が馬鹿みたいに煙を出していき、私は自分の荷物を地面に落として身軽にして作戦のために置いた

(ヘイヘイヘイ9代目！前に言ったのもう忘れた!? 煙の出し過ぎはリスクがでかいって。相手はいわば高速移動長距離砲台。煙から出た瞬間撃たれる！逃げ場を失ったよ！)

(逃げません！時間が欲しいだけです！)

『(ﾌｰｰｰｰｯ!!』

(あ、それもしかして…!? 危ないよ！)

緑谷がギッコギッコと膝を曲げてを繰り返すのに「推奨しない」という冷静な声がかけられた

(キミのやろうとしていることはわかる。今はまだその域に達していない
自身が言っていたことだ。俺の“個性”はまだ試していない。並列処理にはまず使用感を)

「遅いくらいです…！」

『レディ・ナガンから情報を聞けば、次はもうオール・フォー・ワンと死柄木です。緑谷にはここで今習得してもらいます』

ごめんね…マフラー、こんな使い方して…

「3rd 発勁」

『使って』

「ありがとう！」

私の荷物全てに黒鞭を絡ませて四方に飛ばすと、やはり狙いを定められていた通りに荷物を狙っていた

「その煙の中に引きこもってるだけじゃ、逃げられねェぞ」

ﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞ

2人「煙の中ならね!!」