元殺し屋はヒーローになる11 (ページ8)

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76話融合ページ8

「全て無駄だ!!」

『ダメ!!!』

先生の瞬きで兄の“個性”が使えるようになり、地面はもう招集のつかない事態となる

「こんな奴らに俺の計画を、台無しにされてたまるか！
なァ音本…！嫌だよなァ…!? 俺がこんなところで終わるのは!!
音本、本当によくやってくれたよ。お前なら俺のために、妹のために、死ねるだろう!?」

空中に放り投げられて、緑谷が抱きかかえてくれた

「青子さん、なんで……！」

『ごめん、ごめん…っ！ごめん、緑谷…っ!!』

「………！」

「ルミリオン、お前は確かに俺より強かった。だがやはり全て無に帰した」

音本と自分を“破壊”して、融合させた兄の姿にゾッとした

「さァ、壊理と破無を返してもらおうか」

「破無…!? ハナって……………」

『～～～～～～～～ッ』

「まさか………」

信じられない面持ちで私を見る緑谷に、私は何も言えずに彼に抱えられたままでいた

「最低の気分だが……さっきよりはいくらかマシだな」

状況はエリちゃんとセンパイはナイトアイが守ってくれている

イレイザーヘッドはクロノと一緒にどこかに行ってしまった

兄は…音本と融合して、さっきまであった傷も消えている

「潔癖の気があってなァ…妹以外に触られると…つい頭に血が上ってしまう…
ここまでされたのは初めてだ」

『緑谷、お願い下ろして…』

「できないよ…………!! 僕は…僕は…………!!!
キミを救けに来たのに…!!」

『！』

「悲しい人生だったな、ルミリオン」

『！』

上から見つめる兄は、笑っている

「壊理と破無に…俺に関わらなければ、“個性”を永遠に失うこともなかった
夢にかかったままでいられた」

(永遠に、失う…!?)

『ごめんなさい…………ごめんなさい……ッ』

「青子さん…！」

「失って尚、粘って、そしてその結果が仲間を巻き込み全員死ぬだけなんてな」

「先輩のところに!!」

『緑谷、待って、ダメ!!!』

兄の強さは私が身をもって知ってる

今の緑谷では絶対に勝てない

「こいつの相手は私がする！貴様はルミリオンとエリちゃん、ハナを!!」

「させるか」

ナイトアイが兄の相手をしている

緑谷が戻ってきた