元殺し屋はヒーローになる11 (ページ24)

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「ナイトアイさ。キミにはああだったけど、俺と話すときは結構笑ってくれてたんだぜ」

そうですね…最期の時、笑ってた

「だからメソメソしない。だって俺はこの先、“立派なヒーロー”になるからね
俺が暗い顔してたら、エリちゃんも辛いだろうしね」

“個性”を失った先輩に、僕は…

「先輩は…“個性”を消されても、1人で守り続けたんですよね
それに比べて…守らなきゃいけないエリちゃんに助けられて、助けなきゃいけない青子さんに助けられて、先生にも助けられて…
もし先輩が後継者だったらナイトアイだって!!」

『緑谷!!』

オールマイトの未来だって

「もし…！僕が“個性”を先輩に渡せるって言ったら…そしたら」

「いらないです」

僕が秘密を打ち明けようとしたら、先輩はすぐに拒否した

「もし仮に本当にそんなことが可能で、俺が譲ってもらったとしてさ
そしたらけどはキミが苦労するだろう！
何をしょぼくれてんのか知らないけど、キミはよくやった！ヒーローデクだよ！
それに、昨日イレイザーからエリちゃんの話を聞いてるんだ」

今後もし、エリちゃんが“個性”をしっかり扱えるようになったら、“個性”を持ってる状態に戻してもらえないか頼んでみるらしい

それが叶わなければ、元通りになれるよう色々やってやるらしい

とにかく、先輩は大丈夫だと、ナイトアイの予知がついてるから

「だからさ!! 笑っていようぜ」

「はいっ」

先輩は休学という形を取ることに

「待っています」

『…………………………エリちゃんを救けてくれて、本当にありがとうございました…!!』

深々と頭を下げた青子さんに、先輩は「キミも無事でよかった」と微笑んだ

先輩の病室を出てすぐに引き止められ、パァンと頬を叩かれた

「よ、夜神月少女…」

『……………………………なんで、そうやっていっつも誰かのために自分のものを犠牲にするの…!?』

「青子、さん」

ジンジンと痛む頬に手を添えて彼女を見れば、プルプルと体を揺らし、唇を噛み締めている彼女がいた