四十五話 ページ46
赤葦｢おや？｣
木兎｢おやおや？｣
黒尾｢おやおやおや？｣
『おややややややや？』
月島が第3体育館の出入口に立つ。
昨夜は冷めた態度で接していたので、自らここに来たのは少し驚く。
月島は聞きたいことがあるらしい。
木兎と黒尾はそれを心良く了承した。
月島｢お二人のチームは、そこそこの強豪ですよね。｣
黒尾｢ムッ、まぁね！｣
そこそこ、という言葉が気に入らなかったようだ。
彼の態度が悪くなる。
月島｢全国へ出場はできたとしても、優勝は難しいですよね。｣
木兎｢不可能じゃねーだろ！！｣
赤葦｢まぁまぁ聞きましょうよ。仮定の話でしょ。｣
彼は何が言いたいんだろう、何も言わずにAは月島をじっと見つめる。
その視線に気づいたのか、月島は一瞬チラリとAを見て、木兎たちへと視線を戻した。
月島｢僕は純粋に疑問なんですが、どうしてそんなに必死にやるんですか？バレーはたかが部活で、将来履歴書に｢学生時代部活を頑張りました｣って書けるくらいの価値じゃないんですか？｣
彼の言っていることが理解できない。
少なくとも木兎さんはそんなレベルの人じゃないじゃないか。
『(やな奴)』
ふいっと視線を逸らす。
バレーボールに価値だなんだと言っている時点で、コイツとは仲良くなれそうにもない。
木兎｢＿”ただ”の部活って、なんか人の名前っぽいな｣
黒尾｢！おお…タダ・ノブカツ君か…！｣
『んふっ、さすが木兎さん。あったまいい！！』
黒尾｢…いやまてちげーよ！たかが部活だよ！｣
木兎｢！！ぐぁぁ！？そうか〜っ！人名になんね〜っ！惜しかった！｣
そう、私はこの人たちと何も考えずにバレーボールをしていたい。将来のことも、自分のことも。
それでいいじゃない。私たちは。
今どうするかだよ、高校生なんて。
木兎｢あーっ！眼鏡君さ！｣
月島｢月島です…｣
木兎｢月島くんさ！バレーボール楽しい？｣
木兎さんにしては的を射る質問だ。
月島は困った顔をして首を傾げる。
木兎｢それはさ、へたくそだからじゃない？｣
黒尾さんが私の隣へ腰を下ろす。
黒尾｢ああいう時、木兎には妙な説得力があんだよなぁ。いっつも頭おかしいけど、お前と一緒で。｣
『私にはあんな風に人に言えませんよ。彼だからこそですよ。』
黒尾｢そうかねぇ。｣
『あの月島くんとやらは大丈夫そうですね。なにがあったかなんて知りませんけど。』
黒尾｢木兎に励まされてなんも思わねーやつはいねぇよ｣
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nonn - オチは、木兎さんだと思っていたので以外でした。木兎さんバージョンのオチも見たいと思いました。とても面白かったです。 (2022年2月9日 12時) (
レス) @page33 id: cfc7f8846a (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - 奏音さん» 夜久さんのメイド服は世界を救います(真顔)面白いと言って貰えて嬉しいです！これからも恐らくダラダラと長く続く予定なので、付き合っていただけたらと思います！ (2020年5月15日 9時) (レス) id: 0de810db1e (このIDを非表示/違反報告)
奏音 - 私まだ1しか読んでないのですが、もう、面白い以外の言葉が見つかりません！wなんか堤ちゃんの性格が面白くて好きですwwwあと、流石にやっくんのﾒｲﾄﾞ服はヤバいです…！ｸﾞﾍﾍﾍ←(((ｷﾓ これからも頑張ってください！応援してまーす！！ (2020年5月8日 23時) (レス) id: ea3d173ac1 (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - 土の影さん» 土の影様が読んでくださっていたことに感激です！これからも面白いと思ってもらえる作品目指して頑張ります。コメントありがとうございます！！ (2020年4月9日 11時) (レス) id: 0de810db1e (このIDを非表示/違反報告)
土の影(プロフ) - 続編出てる中こちらへのコメント失礼します！読んでいて楽しすぎて、すぐコメントしなくては…！と思いまして。本当に面白いです、これからも応援してます！更新頑張ってください！(^^) (2020年4月9日 10時) (レス) id: 71404c1896 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まりも | 作成日時：2020年3月21日 23時
