【HQ】高校バレー界の問題児とは

二十四話 ページ25

食堂ではカリフラワーとタラコの間に座った。
ちなみに私はブロッコリーよりもカリフラワー派だ。


『そんで今日も今日とて地獄の監督メニュー…』

｢いいやぁ？堤さんは練習の前に私たちとお話することあるよねぇ？｣

『そんなん知らないっす。ほら、ロードワーク。サボりはいけませんよ。』

｢毎回すぐに近道通ってく大馬鹿者が何を言う。｣


昨日と何も変わらない練習メニュー。
代わり映えしない。もはや作業じゃないか。


『あーつまんねー、マジだりぃ』

｢まだ二日目だけど。｣

『何言ってんすか今日は最終日…』

｢てめぇが何言ってんだ。ほら、休憩。｣



マネージャーさんがスクイズを渡してくれる。

上を向き思い切りスクイズを握る。勢いよく出てきた水は自分の体を生き返らせた。
冷たすぎるくらいだったけど、この暑さには丁度いいだろう。心の中でマネージャーさんに感謝を述べた。


｢そう言えば、堤は烏野の速攻見た？｣

『あぁ、見てないかも。』

｢ほら、今試合やってるよ。
あたし昨日、自主練で体育館が一緒だったんだけど、ほんとセッター触ってる！？見たいなさぁ。｣



昨日か。恐らく私が逃げ出したあとの話だろう。
１回ピーピーと騒いだあと、すぐ練習に取りかかる彼の姿が想像出来る。

同級生の彼女の目線を辿る。

そこには確かに、昨日見た彼らの姿があった。



『よく翔ぶねぇ。名は体を表すってか。』


どんだけ跳んでいるんだ。
自分と身長は変わらないはずなのに、彼は私よりも遥かに高い。

女だから、なんて言い訳にもならない。自分の上がいる、その事実が自分を強くする。



『人ってあんなに高く飛べるんだ…』

｢すごいバネだよね。魅入っちゃう。｣



＿＿＿自分の成長に繋がる、新たな道具を見つけた。


それにしても、影山くんだっておかしい。
だって日向くん、目ェ瞑ってるよ？セッターが全て完璧に合わせてるってことでしょう。



『目ェ瞑ってんの気付いた？』

｢うん、毎回打点なんて変わるのに…二人とも化け物だよね。｣

『これ誰でも出来んのかな？私も自主練でお願いしてみよーっと。』

｢本気で言ってる？堤はトスを100パーセント信じてスパイク打てる？｣

『打てないに決まってんでしょ。』

｢はぁ？｣









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ちょっと前の五色君とのお電話の話なんですけど、いつもワンコな彼が、同級生の中ではガキ大将やってるっていう設定が好きです。ギャップ萌えですね！！

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