ヒロインVSヒロイン

8話　白尾高校 ページ9

tn side

突然、決まった学校の合併
しかも合併相手がライバル校の白尾高校

部活面でも偏差値とかの勉強面でもライバルな高校

ライバル校と合併だからこれからお互い高め合う事が
無くなるのは悲しいけど
いい学校になるならそれでええかって
美咲が笑顔で過ごせるならええって思ってた

生徒会メンバーの顔合わせで
金髪でツリ目なヤンキーみたいな女がおって
美咲に近づけたらあかんって
俺らは本能で決めつけた

見た目からして怖そうで
内面なんて一切見ずに外見で軽蔑してた

『きんさん。次。スマさん、あとどれくらい？』

本人もきっとそれは感じてたはずなのに
俺達の書類の滞納具合をみて手伝いにきてくれた
それも、自分の分をしっかりと終わらせて

sm「あと…半分だな」

俺が時間をかけてやってもなかなか減らなくて
毎日のように徹夜をしてコツコツ減らしてた書類の山を
たった1人でもう終盤までやってくれてる

ki「あと少しだから頑張って」

白尾高校の生徒会メンバーが何で信頼してるのか
全く理解できてなかったけど今、わかった

俺と同じ書記長の立場の白石さんは
真面目で優しくて仕事をちゃんと出来るから
白石さん自身の行動で得た信頼だったんだ

それを全く知ろうともせずに決めつけて
ただバカにするだけ

この人ほど生徒会に必要な人はいないんじゃないか
そう思えるくらい仕事ができる人を
俺達は外見だけで追い出そうとしてたんや…

もし、白石さんが抜けてたら
白尾高校の分の書類だけ終わって
いつになっても俺達の書類は無くならなかったやろうな

sm「…終わり」

Na「お疲れ様‼Aちゃん‼」

Br「はい、おにぎり〜」

sk「きんときもお疲れ」

ki「いや〜、久しぶりに働いた感じするw」

kr「スマイルはよく見て量がわかるよなw」

sm「あ〜…勘？」

俺達に嫌悪感を抱いてたはずの6人も
白石さんの周りにいる時は笑顔が絶えなくて

tn「白石さん。誤解しとってごめんな。ありがとう」

『いえ。同じ書記長ですから。困ったら言ってください』

俺より１つ年下のはずなのに
こんなにもしっかりしてる

tn「おん。これからはそうさせてもらうわ」

グルさん達が偏見で近寄らんとしても
俺は近寄るわ

ただのええ子ってわかったし
それに、書類サボる奴と一緒におるより
ちゃんと仕事してくれる奴の方が個人的には好きやからな

ゾム達とおるより気も楽やし
悪いけど、俺は白石さんと仲良くさせてもらうわ

tn「これからよろしくな。白石さん」

9話　交渉→←７話　2人の書記長

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す