ふたりめ(2) ページ6
私が幼い頃、父親は母を捨てて家を出て行った。
父親は女遊びに明け暮れて、浮気に浮気を重ね、ついに家を出て行った。
私は父が嫌いだった。私にとっては、好都合だった。
____私は、お母さんが大好きだった。
でも今は…………
『ただいま…』
家に帰ると、玄関にメモが置いてあった。
［パチンコ行ってくる。夕飯は適当に作って食べて］
『また……パチンコ……』
母は、父が出て行ってからムシャクシャしているのか、ギャンブルに明け暮れるようになった。
いつも家にいなくて、大体はパチンコや競馬。
『………ご飯食べて宿題しよう…』
私は自分の部屋に向かった。
明日も、きっといじめられる。明後日も、その次の日も。
でも、耐えなければいけない。耐えないと、お母さんに迷惑がかかってしまう。
お母さんは好きではないけど、迷惑はかけたくない。
女手一つで、私を育ててくれた。
でも……私にだって、限界もある。
つい最近掃除したばかりの勉強机に突っ伏しながら、いろんなことを考えてた。
生きるのも、辛くなってきた………
『死にたい、なぁ………』
「きみ、いきるのがつらそうだね？」
『…え！？』
振り返ると、真っ黒なセーラー服を着て、長い金髪のサイドテールの子が立っていた。
『だっ誰！？』
「さて、だれでしょう？」
『え………』
見た感じ、小学生……？いや、この辺にセーラー服の小学校なんてないし……
『それより、私が生きるのが辛いって……どうしてそのことを…』
「どうして？やだなあ、きみがじぶんからいったのに？」
『え…？』
「きみがしにたいといったからわたしはきたんだよ」
『えっ…私、そんなこと……』
「いってたでしょ？」
『え……あ………』
「きみはほんとうにやさしいこだねえ、
おかあさんにめいわくをかけないためにいじめにたえてるなんて」
『え……』
「ふつうのにんげんならたえられないとおもうよお、すごいねえ〜」
女の子は軽くパチパチと拍手した。
拍手をしながら、窓の方へ歩いていく。開いた窓を背にして、その子は言った。
「きみはおかあさんもおとうさんのくずみたいなひとだねえ。
それなのに、きみはよくたえたねえ。」
『何言って……………！？』
その子は話しながら後ろに倒れた。風が吹く夜空へと、消えていった。
『あ、危ない……！！』
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ナムル - 作者です！ここにすみません。実はパスワードを忘れてしまってログインできない状態になっております……ですので、もう更新は厳しく思われます…本当に申し訳ないです……なので、新しい垢を作ってまた連載し直します！名前は変えずにいきますので探していただければと (2019年5月25日 11時) (
レス) id: 9ee47e703a (このIDを非表示/違反報告)
ナムル(プロフ) - 田室翡翠さん» ありがとうございます！嬉しいです…！ (2019年3月30日 22時) (レス) id: 9ee47e703a (このIDを非表示/違反報告)
田室翡翠 - 初見です！一気に、読みました。メッチャクチャ面白いです！！ (2019年3月30日 19時) (レス) id: dcb81ff3cf (このIDを非表示/違反報告)
ナムル(プロフ) - のんさんさん» ありがとうございます！タイトルは仕様です！ (2019年3月29日 21時) (レス) id: 9ee47e703a (このIDを非表示/違反報告)
のんさん(プロフ) - 最新話みました〜！！素晴らしいです！ 題名はこれはこれで良いのでしょうか？？誤字だったらと思ってコメントしました！ (2019年3月29日 20時) (レス) id: e1e223275d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナムル | 作成日時：2018年7月1日 17時
