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番外編 ページ28

『ほら来てシッマ!!天の川!!』
「お〜、凄いなぁ。」

空を見上げることなくたった一言。つまんない男だなぁと思いつつも腕を引っ張ってたどり着いた丘の上。晴れてよかった、ちゃんと天の川が見える。

「A、星なんか見て楽しいんか?」
『たのしーよ!分からないかなぁ』
「わからん。」

バッサリと切り捨てられた言葉にムッとする。
こういう時、鬱くんならきっと一緒に楽しんでくれるのに。

「なんか楽しくなるように説明してくれ。」
『えっ、無茶振りじゃん!』
「頼んだで!」

ついに煙草に火をつけたシッマはふわふわと立ち上っていく煙を眺めている。見るのは星にしてよ!
しょうがない。一肌脱ごうじゃないか。

『あのね、今見えてる星はすーっごい遠くの星の光なの。だからさ、もしかしたら今この瞬間消えて無くなってるかもしれないんだよね!なんかロマン感じない?エモいってやつだよ!』
「ふーん。」

だめか…めちゃくちゃいい話だと思うんだけど?
やっぱ楽しい話じゃ無かったから…?

「今見えてるのに、もう無いんかもしれないんか。」
『そう!分かってくれた?』
「まぁ、分かった気もするわ。」

煙草の煙から視線をずらしたシッマは星を見上げた。雲ひとつない星空から降り注ぐ光がシッマの瞳に反射してキラキラと輝いて見える。綺麗だなぁ…

「…見すぎや。帰るで!」
『え、ちょまってよ!まだ見てたい!』
「明日また出かけるんやろ。はよ寝な。」
『そんなお子ちゃまじゃない!』

そんな意地悪ばっかするなら今度は鬱くん誘うからね!ばかシッマ。

先を行く彼を追いかけていると突然立ち止まる。なんかいたの?

『…痛いんだけど。』
「…」

苦言を呈すと、無言で頬に手が添えられた。向けられる真剣な眼差し。何、待って心の準備が…!

「--は、--------なよ。」

『なんて言った?』
「なんでもないわ、帰るで。」
『やだー!天の川まだ堪能できてないのに!』

そんな私の言葉を知らんぷりするシッマ。なんて言ったのかは聞き取れなかったけどきっと私の悪口でしょ!怒るからね!

結局夜のハイキングで疲れた体は睡眠を欲していたのか家に着いてすぐに眠ってしまった。
そんないつかのお話。

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紗音(プロフ) - ゼロさん» コメントありがとうございます!そこに関しては読者様のご想像にお任せ…というつもりでしたが私の中では「お前は消えてくれるなよ」と言わせてました!これからも頑張ります〜!! (2020年8月10日 1時) (レス) id: 49310bd778 (このIDを非表示/違反報告)
ゼロ(プロフ) - 質問なんですが、最後の番外編の夢主が聞き取れなかったknさんの言った言葉がすごい気になってしまって、色んな言葉が当てはまるので、もし決めてあれば教えていただきたいです! (2020年8月10日 1時) (レス) id: f5adb14e6d (このIDを非表示/違反報告)
ゼロ(プロフ) - ギャアアアア素敵な神作品ありがとうございます!まじ感動…knさん…心あるやないか!(似非) これからも頑張ってくださいいい!!(質問があるので続きます) (2020年8月10日 1時) (レス) id: f5adb14e6d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紗音 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年6月4日 18時

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