検索窓
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:41,416 hit

4-2 ページ15

sha「今更やけどこれって不法侵入やんな。」

春休みに入った中学校には生徒がおらず、俺一人しかいなかった。
これも神様の恩恵なんかな?

sha「じゃ、今回も頼むで神様。」

その言葉を合図にしたように俺の視界は回り出す。
もーちょいどうにかならんのかこれ…
まぁ贅沢なことは言えへんけど。

rbr「シャオロン聞いとる?」
隣にはロボロ。プールに視線を移すがAはまだ居ない。
sha「あー、すまんロボロ。俺行くとこ出来たわ。先帰っとって」
rbr「はぁ!?お前今日奢りって言うたやん!」
sha「まじですまんだら。また今度な!!」
rbr「すまんだらって何やねん!!まてぇ!!」

いやーすまんだらすまんだら。俺の将来かかっとんねん許してくれ。
それにしても体軽いな。走ってても息切れへんし快適やわ。


下校する生徒の群れを逆走する俺を好奇の目で見つめる奴らを横目にプールにたどり着いた俺は、数年前の秘密基地を思い出していた。
あん時も控えめに泣いてたっけ。
そういう時くらい俺を頼ればいいのに。

sha「A…?」
『っ!しゃお、ちゃん。』

バッとこちらを振り向いたA。その目は赤くなっていて。

sha「すまん、泣いてんのみつけて来てもうた。」
『そっか。ばれちゃったかぁ…』

ふにゃっと笑うAの瞳からはポロポロと涙が零れ落ちる。そんなんで隠しきれるわけないやろ。

sha「何があったか聞いてもええ?」
『面白い話じゃないよ?』
sha「泣いてんのに面白いもなにもないやろ。」

そういうと、嗚咽混じりの拙い口調で話し出す。

『同じクラスの子にね?告白、されたんだぁ…でも、そういうの、考えたことなかったから』
sha「うん」
『ごめんなさい、って言ったら無理矢理き、きすされちゃって。なんかすっごい嫌で、』
sha「なるほどな。」

は?誰やねんそいつクソ野郎やないか。特定してぶちのめすのは後やな。
まずはAや。

sha「口、消毒せなあかんな。」
『え、』

次の答えを待たずに俺はAの背中を押してプールに飛び込んだ。

4-3→←4-1



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (97 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
146人がお気に入り
設定タグ:wrwrd , wrwrd! , 実況者
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

紗音(プロフ) - 椿さん» 泣かないでください!?読んで下さってありがとうございます! (2020年8月17日 23時) (レス) id: 49310bd778 (このIDを非表示/違反報告)
椿 - ね"ぇ、い"ま"か"ら"な"く"よ"((号泣 (2020年8月17日 22時) (レス) id: 37e6844d54 (このIDを非表示/違反報告)
紗音(プロフ) - 桜花さん» お待たせしました…!ありがとうございます〜!!頑張って次早めに出しますね!! (2020年6月1日 18時) (レス) id: 49310bd778 (このIDを非表示/違反報告)
桜花(プロフ) - 紗音さん» 完結おめでとうございます〜!!めっちゃかっこよかった...!!最高でした!!次作も楽しみに待ってますね!! (2020年6月1日 16時) (レス) id: 5ecfd5bd4f (このIDを非表示/違反報告)
紗音(プロフ) - 林檎さん» ありがとうございます…!早めに次出せるように頑張りますね!! (2020年6月1日 10時) (レス) id: 49310bd778 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:紗音 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年1月2日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。