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・
＿＿12時
｢それでそれで！聞きたいことってなーに！！｣
｢落ち着け明星。お前のせいで話が進まん｣
｢でもでも！転校生ちゃんが初めて頼ってくれて僕うれしい！｣
｢まぁ、頼って正解かはわかんねーけどなぁ……｣
翌日
氷鷹くんは頼み通り昼休みに時間を確保してくれた。
どうせなら人が多い方がいい、と明星くん、遊木くん
更には衣更くんまで呼んでくれたのだ。
心強い
｢それで？転校生は何が聞きたいんだ〜？｣
｢あの、探してる人がいて、｣
｢おぉ！だれだれ〜！｣
｢あの、皆って＿＿＿
柊さん知ってる？｣
・
｢……なんで知って……あ、｣
｢………………ぇ？｣
一瞬にして訪れた沈黙を最初に破ったのは衣更くん。
けれど彼も自分の発言に“やってしまった”と言わんばかりの表情で口を抑えた後、口を噤んでしまった
そんなに聞いちゃいけないことだったのか、
誰も何も発さない空間に何か嫌な気配を察知して鳥肌が立ってしまう
｢あぁの、ごめん！やっぱ忘れて……｣
｢あ、いや。こちらこそすまない。お前が存在知っていた事に驚いただけだ。聞かれたく無かった訳じゃない｣
｢え、ぁそうなの？｣
｢あぁ。……柊の事が知りたいんだよな？｣
呪縛から解き放たれたように話し出した氷鷹くんの質問に首を縦に振れば“そうか…”とゆっくりと口を開く
そして発された言葉はあまりにも衝撃的なものだった。
｢柊A。2-Bでアイドル科に籍を置いている。
＿＿＿＿＿お前と同じ女子生徒だ。｣
｢じょし、……え！？！？｣
“女子生徒”
その単語が頭の中でこだまし続ける。
私以外にも女の子いたんだ！？
なら早く言ってよ！？
しかも同じ学年でしょ！？
｢……あ〜、期待している所悪いが転校生。お前の期待には添えない｣
｢どうして！？｣
目をキラつかせてしまった私の希望に気づいたんだろう。
バツが悪そうに下を向く氷鷹くんは明らかに躊躇っている
そんな様子を見かねてか、今度は遊木くんが代わりに私に向き合って更に爆弾を落としてきた。
｢……あの子今、＿＿＿＿＿不登校だから｣
｢………………え？｣
“不登校”
そのたった一言でようやく持てた希望が打ち砕かれた。
……あぁ
私の求める光はここには無かったらしい
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作者名：八月蝶 | 作成日時：2023年3月3日 23時
