Secret. Part2

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何を借りるのかな〜。

走りながらそんなことを考える。


取り敢えず…一番右のカードにしよう。

分かり易いのだと良いなぁ…。


バッとボードを裏側に向ける。


｢………………好きな人…｣


今年の生徒会、そういう少女漫画系が好きだったのか。


……でも。


分かり易いお題、ありがと。


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米津さんはボードを捲ると、

キョロキョロと辺りを見渡す。



そして、俺を目で捉えると、

一目散に走ってきた。


｢…?｣


走りながら米津さんは言う。


｢A!!借りる!!｣


｢……え?何を…?｣


｢だからAだって言ってるじゃん｣


｢……は?｣


この人は何のカードを引いたのか。

何で俺が借りられるのか、

全然理解してないんですが。


｢…ほれ、行ってこい｣


｢うぁ…!?｣



ボンッと誰かに背中を押され、

見事に椅子から転げ落ちるも、

米津さんが俺の手を取って、走り出したことにより、俺は体勢を立て直し、転倒は免れた。

手を引かれながら後ろを振り返る。

そこには、

優しく笑う先生とクラスメイトの姿があった。

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