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なんとか、みんながいる楽屋まで。

その一心だけで、海はSnow Manの楽屋のドアノブに手をかけ、体重をかけるようにして中に滑り込んだ。

「あ、海! おかえりー……って、え!?」

楽屋の中で一番ドアの近くに座り、アニメの動画を見ていた佐久間が、振り向きざまに血相を変えて声を上げた。

その尋常ではない声のトーンに、楽屋で思い思いに過ごしていた9人のメンバーが一斉に顔を上げる。

そこに立っていたのは、顔面から血の気が完全に失せ、まるで幽鬼のように壁に寄りかかって小刻みに震えている海だった。

「海!? どうした、お前顔色……っ」

翔太が持っていたスマホをソファに放り投げ、真っ先に駆け寄る。

「……だい、じょう、ぶ……」

海はいつものように、メンバーを安心させるためのぽわぽわとした笑顔を作ろうとした。

だが、青ざめた唇は痙攣し、言葉の代わりに「はぁっ、はぁっ、はっ……!」と、喉の奥から引きつるような、浅く早い呼吸だけが漏れ出した。

「過呼吸だ! ラウ、そこのクッションどけて! 海、こっち来い!」

照が瞬時に事態の異常性を察知し、崩れ落ちそうになった海をガシッと力強い腕で抱きとめた。そのまま海をソファへと誘導し、体を横たえさせる。


「はぁっ……! ひゅっ……はっ、はっ……!」

「海くん、ゆっくり息吐いて! 吸わなくていいから、俺と一緒に吐くんだよ!」


目黒が海の傍らに膝をつき、海の背中を力強く、一定のリズムでさすり始めた。

その目は必死だが、声は海を安心させるために意図的に低く、落ち着いたトーンを保っている。

「海、紙袋! これ口に当てて!」

阿部が素早く紙袋を見つけ出し、海の口元にそっと当てる。

「水持ってきた。いつでも飲めるように置いとくからね」

舘が冷静な手つきでペットボトルのキャップを開け、テーブルに置く。

「海、大丈夫やで。俺らおるからな。ゆっくり、ゆっくりや」

「手、冷たい……海、手握ってるからね。俺の手の温度、感じて」

康二とふっかが、氷のように冷え切った海の左右の手を、両側からそれぞれ両手で包み込むように強く握りしめた。

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作者名:your | 作成日時:2026年3月4日 18時

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