【第13話】 ページ16
.
息を切らして入った音響室はもぬけの殻。
普通1人はいて、もしもの時のために備えていると聞いていたAはさらに混乱した。
どうして、人がいないのか
どうして、音響が止まったのか
どうして、どうして、どうして?
疑問のみがAの頭を支配し、混乱させた。
混乱してぐちゃぐちゃになった頭では考えることすら出来ない。
そんなAの耳に届くのは完璧とは程遠い、宗とみかとなずなの歌声だった。
3人で合わせて歌う練習なんてしていない。
こんなことになるなら無理にでも練習させたのに、とAは混乱した頭に後悔を混ぜた。
気がつけば、ぽた、ぽた。
Aの瞳から流れて止まらない。
思わず、その場に座り込んだ。
「 ねぇ、Aちゃん。これはプロデューサーである、君の責任だよね? 」
座り込んだAの目の前までやってきて、声をかける。
『 えい、ち…くん… 』
音響を止めた張本人。英智だ。
ユニット衣装に身を包んだ英智はまさに皇帝。
「 君は、音響まで確かめなかった。これは君の確認不足のせいだよね? 」
『 わ、たしの…せい?私が……う、あああ…!! 』
ぷつん、糸が切れたようにAは倒れた。
.
1658人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「あんスタ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ミラ - 更新楽しみにしてます! (2020年3月22日 18時) (レス) id: b8fc8df598 (このIDを非表示/違反報告)
あっぷるぱい - めちゃくちゃ好きな話です…!個人的にれおくんとの絡みを楽しみにしております(笑)更新頑張ってください! (2019年3月31日 4時) (レス) id: 7f42fd7b15 (このIDを非表示/違反報告)
岡崎 流儀☆*。(プロフ) - 凄く面白いですね!それで、間違ってたら申し訳ないんですがプロデューサー科では無く『プロデュース科』ではないでしょうか?更新頑張って下さいね!! (2018年8月29日 17時) (レス) id: f88ab442e8 (このIDを非表示/違反報告)
ワカメ - とても面白いです!できれば夏目との絡みが見たいなーなんて...更新頑張って下さい! (2018年6月4日 14時) (レス) id: c392d9b03c (このIDを非表示/違反報告)
skycolor(プロフ) - 姫宮桃李ちゃんか、仁兎なずなくんか、朔間凛月の絡みが見たいです! (2018年5月27日 22時) (レス) id: b1bee3d1dd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:篠宮仁奈 | 作成日時:2018年1月6日 10時