貴女に惚れた2 ページ4
「素性も話さずに申し訳ない。
俺はあの女性を探しに探偵社とやらに来ていた。職場のデータベースを使えば幾らでも調べられるが私用は出来ない。自分一人では探し出せる自信が無かったから、探偵に頼もう、そう思って此処を訪ねた。
色々と特徴を聞かれたが何一つ答える事が出来なかった。当たり前だ。ただ街ですれ違っただけの人間の詳細を事細かに知っている筈が無い。
無駄足だったか。そう思った時だった。
ガチャリと奥の扉が開き一人の女性が出て来た。俺は自分の目が信じられなかった。探していたあの人だ。
気が付けば、女性の前に跪き愛の告白などしていた。側から見ればさぞや可笑しな男だった事だろう。
_今、女性は俺の向かいに座っている。
改めてじっくりと見ると本当に美しい人だ。蝶の髪飾りがよく似合っている。
「で?アンタは何で妾にあんな事を云ったんだい?」
女性に魅入っているとそう聞かれた。あんな事、とは俺の告白の事で違いない。
「先日、街で貴女が男を撃退するのを見ていました」
俺がそこまで話した時、女性の隣に座っていた白髪の少年が何かに気が付いたかの様に声をあげた。
「何処かで見た事があると思った…!貴方、あの時僕の隣に居た方ですよね?」
…正直、少年はどうでも良いのだが、事実だから頷いておこう。
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Asterisk@あーちゃん(プロフ) - 『鳳』って、与謝野晶子女史の旧姓ですよね!! (2019年5月14日 22時) (レス) id: 13131826f9 (このIDを非表示/違反報告)
Asterisk@あーちゃん(プロフ) - コメント失礼致します。凄いです、こんな小説を探していました…!主人公が鉄幹さんなんて、凄く素敵です!! (2019年5月14日 22時) (レス) id: 13131826f9 (このIDを非表示/違反報告)
藍斗(プロフ) - 続編希望です! (2018年7月30日 10時) (レス) id: 2f591e73cb (このIDを非表示/違反報告)
雨(プロフ) - 1 (2018年7月27日 17時) (レス) id: cd068f5c5f (このIDを非表示/違反報告)
ふみ(プロフ) - 1 (2018年7月27日 13時) (レス) id: 6ed63001fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ペンギン屋 | 作成日時:2018年7月9日 23時