殺戮の天使ちゃんと死の外科医 (ページ9)

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殺戮8 ページ9

エレベータが止まった…

『よかった……捕まらなかった……』

『アレは……なんなの？』

『早く、ここからでなきゃ……』

『また、出口を探さないと……』

前の廊下を通って出口を探す

いろんなところを見る

針が止まっている時計。電源の入らないパソコン

鍵がかかっている扉。

残るところは、先の方にある扉。

調べようと思って、開けようとすると先に開けられた

少し驚いて後退りした

『……！』

でてきた人の姿はちゃんと見えない

誰なのか確認ができないから、もう少し後ずさった

誰、誰なの……？

「待つんだ、A！」

「僕だよ、A！」

『……え？』

その声の人物が声を上げる

「忘れたのかい？ほら、僕が君を診察していたじゃないか」

「よく思い出してごらん？僕は……君のカウンセリングの先生だったじゃないか！」

____チリン

『……！』

……？

『……私の診察をしてくれていた、先生？』

「どうしたの、A？」

「ほら、僕だよ？____ダニー先生だ」

『___そうだった、かな……』

よく、思い出せない……

『……先生、ダニー先生……私の、カウンセリングの先生……』

思い出そうとして、自分に言い聞かせる

だけれど、全く思い出せなくて、分からなくなった

ダニー「……すこし混乱しているね…でも無理もないさ……ここは、恐ろしいところだ……」

ダニー「でも、安心して。僕は確かに君の先生だ。…………ね？」

『………あぁ、そうだった……』

やっと、思い出せた気がした

『…………はい、先生』

ダニー「……よかった。それに、無事だったんだね」

『……ねえ先生……ここは、一体何？』

『あと、私、さっき追いかけられたの。……アレはなんなの？』

先生は考えるような仕草をした…けど、なぜか一瞬､表情が暗くなった気がした

ダニー「………僕も、全てのことは分からない。けど、君を追いかけてきたのは恐らく……」

ダニー「殺人鬼だよ。」

『……殺人鬼』

その言葉を聞いて、アレは殺人鬼だったんだと納得した