第六章第六話 ページ6
私はひきつりながらも口角をあげて「何かありました？」と聞いてみる。
女性ってイライラする時期もあるしね、私が何か悪いことしたとは限らない。うん、限らないよね....？
パームさんはそんな私を見てどんどん近づいてくる。しかも台所から投げた包丁とはまた別の包丁を持って。
このままだと刺さるので後退り。しまいには後ろの壁まで追いやられ、横にはさっきパームさんが投げた包丁が刺さっている。
「パ、パームさん、もしかして...私なにかしました？」
いや、ここまできたら私が何か気にさわることをしたに違いない。
するとパームさんは持っていた包丁を振りかざした。思わず目を瞑る。
ドスッと鈍い音が私の耳元から聞こえた。
恐る恐る目を開けると隣には包丁が刺さっている。
つまり、今、包丁、自分の顔、包丁という恐怖すぎる状況なのだ。
そしてやっと黙りしていたパームさんが話し出す。
「貴女....あの二人と仲良いのね。」
あの二人とはきっとゴンとキルアのこと。
「はい！ハンター試験で一緒になって、最近まで一緒に旅してました！」
「...普段から抱きついたり...頭撫でたりしてたの？」
「まぁ、そう、ですね。」と言うと殺気のようなオーラが私に向かってきた。
そして、
「ゴンのこと、好きなの？」
「....へ？」
思わず声が裏返る。パームさんは真剣な表情だ。
「友達として、好きですよ。」
「ほんとに？嘘、ついてないでしょうね...？」
あ、パームさん、ゴンのこと好きなのか。とこの時はじめて気づいた。そういえば最近パームさんはよくゴンを見ていたな。
「ほんとですよ！それに私、最近お付き合いをはじめた人がいるので！」
私の両隣に刺さっていた包丁を抜きながら答えた。
するとパームさんは顔を手で押さえながら「やだ、私の早とちり....？」と赤くなる。
恋する乙女だ。
「あの二人と仲がいい....最近まで一緒に旅をしていた...最近付き合いはじめた人....？もしかして貴女の恋人ってあのキルア？」
....
抜き取った包丁を台所に直す。
「あ！食材そろそろなくなりますよね！買ってきますね！！！」
私は逃げるようにキッチンから出る。リビングにはゴンとキルアが練をしている。
ゴンは私を見て「何処か行くの？」と聞いた。
「うん！買い物！」
ゴンと目線を合わすと隣のキルアも視界に入る。
汗が少し垂れ、こちらを見ている。
「っ！！行ってきます！！」
自分の鞄を肩にかけて廊下に出た。
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焼き肉(プロフ) - Mizuさん» 最後まで読んでいただきありがとうございます！そう言っていただけると創作意欲が湧いてきます！次の作品は未定ですが応援よろしくお願いします！ (2020年4月22日 19時) (
レス) id: a18e6f2f01 (このIDを非表示/違反報告)
Mizu(プロフ) - 作品読ませていただきました！もうすっごくすっごく好きになりました！！言葉を失うくらい素敵です！！他になんて言っていいかわかりませんが、、これからも応援させていただきたいです！！ (2020年4月22日 14時) (レス) id: 4855926a40 (このIDを非表示/違反報告)
焼き肉(プロフ) - あーさーさん» 最後までお読みいただきありがとうございました！！そう言っていただけて台詞だけにならないように工夫したかいがありました...！！ありがとうございます！ (2020年3月24日 1時) (レス) id: 9fb1550a34 (このIDを非表示/違反報告)
あーさー(プロフ) - 完結おめでとうございます！長い連載お疲れ様でした。キルア推しの私にはたまらない作品でした！各編の描写もとても丁寧で読みやすかったですしオリジナルも面白くて楽しく読ませてもらいました！大人キルアはさぞかっこいいことでしょう笑本当にお疲れ様でした (2020年3月24日 0時) (レス) id: 269b1665ad (このIDを非表示/違反報告)
焼き肉(プロフ) - 有希さん» お褒めの言葉ありがとうございます！逆に私はそういう描写を書くのが苦手なので羨ましいです(;o;)最後までお読みいただきありがとうございました！！ (2020年3月23日 20時) (レス) id: 9fb1550a34 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：焼き肉 | 作成日時：2020年1月8日 23時
