第六章第十六話 ページ16
キラリと光る包丁と、ギラリと光るパームさんの目。
さっさと同意してこの場から立ち去れと言わんばかりだ。
「パーム！」
ゴンはパームさんを止めようとする。
「大丈夫。」
そんなゴンに一言伝えると、パームに向きなおす。
「...確かに、二人の時間は好きです。欲しいです。」
「でしょ？あたしの気持ち、わかるでしょ？」
「けど、それと同じくらい、ゴンとキルアと３人でいる時間が大好きなんです。大好きな二人が頑張ってるなら...私との時間は減ってもいい。」
私だってキルアと手を繋いでデートしたい。ぎゅっと抱き締めたい。キスしたい。
ゴンとキルアが二人で修行してるときもそんなことが頭をよぎることはたくさんあった。
けど、私の答えはさっき言った通り。
するとパームさんは包丁を向けていた手を下に下ろした。
話が通じたか？
「綺麗事ばっかりね....あなた。じゃあ...キルアの気持ちはどうなるの？」
「...旅を抜けた理由ってどーせあなたが大人と子供だから距離を置こう的な感じでしょ？」
「....はい。けど、キルアはそれを受け入れてくれて...」
「受け入れただけで、本当は嫌だったんじゃないの？本当の気持ち聞いたの？？」
☆
「冗談だろ？なぁ、....嘘でもそんなこと言うな。」
「もう、しねぇ....18まで我慢するっ....だから....だからっ、そんなこと言うなよ。」
「あー、くっそ、止まれよっ！」
☆
思い返してみると、結構強引だったような気がする。
頭に浮かぶのは嫌そうな顔をしたキルアしか浮かばない。
寝る前のベッドでは笑いあってたけど、私が眠ったあと、キルアはどんな気持ちだったのだろうか。
別れるとき、私に背を向けたとき、キルアはどんな顔をしていたのだろうか。
不安がつのる。
けど、私だって二人と離れるの嫌だったわけだし、嫌なのはお互い様というか....
「...その感じだと、聞いてないみたいね。」
顔に出やすいのがあだとなった。
「あんたも....」
「え？」
「あんたもキルアの気持ちを踏みにじってるということね。」
・・・。
そ、
そうかもしれない....！！
さっきまでのパームさんに対する怒りがだんだん自分に対するものに変わってくる。
私、人のこと言えないじゃん....！！
そんな私をゴンは「そ、そんなことないよ！」と慰めてくれるが耳には届かない。
「パ、パームさん。あの....」
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焼き肉(プロフ) - Mizuさん» 最後まで読んでいただきありがとうございます！そう言っていただけると創作意欲が湧いてきます！次の作品は未定ですが応援よろしくお願いします！ (2020年4月22日 19時) (
レス) id: a18e6f2f01 (このIDを非表示/違反報告)
Mizu(プロフ) - 作品読ませていただきました！もうすっごくすっごく好きになりました！！言葉を失うくらい素敵です！！他になんて言っていいかわかりませんが、、これからも応援させていただきたいです！！ (2020年4月22日 14時) (レス) id: 4855926a40 (このIDを非表示/違反報告)
焼き肉(プロフ) - あーさーさん» 最後までお読みいただきありがとうございました！！そう言っていただけて台詞だけにならないように工夫したかいがありました...！！ありがとうございます！ (2020年3月24日 1時) (レス) id: 9fb1550a34 (このIDを非表示/違反報告)
あーさー(プロフ) - 完結おめでとうございます！長い連載お疲れ様でした。キルア推しの私にはたまらない作品でした！各編の描写もとても丁寧で読みやすかったですしオリジナルも面白くて楽しく読ませてもらいました！大人キルアはさぞかっこいいことでしょう笑本当にお疲れ様でした (2020年3月24日 0時) (レス) id: 269b1665ad (このIDを非表示/違反報告)
焼き肉(プロフ) - 有希さん» お褒めの言葉ありがとうございます！逆に私はそういう描写を書くのが苦手なので羨ましいです(;o;)最後までお読みいただきありがとうございました！！ (2020年3月23日 20時) (レス) id: 9fb1550a34 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：焼き肉 | 作成日時：2020年1月8日 23時
