第六章第十二話 ページ12
目をカッと見開いて「あたし達つきあってるんでしょ...！？」とゴンに言うとゴンはうんと頷いた。
その時、髪でほとんど隠れていた顔が見えた。
まさに鬼の形相。
「なら、それなら何でこいつら付きでしかも修行なの！？バカにしてんの！？デートよ、しかも初デート！2人のっ！初デート！初デート！！」
た、確かに...
初デートで修行はなぁ、しかも私達付き。
怒ってもいいけど怒り方が怖いからなんとも言えない。
しかしゴンは「だってデートじゃないもん。」と普段の何の変わらない声と表情で答えた。
「デートはデートでちゃんとしようよ。パームの言う通り初デートなんだしさ。」
私とキルアはデートって言葉すごい出てくるねと目をあわせた。
「そのためには俺だって準備の時間欲しいしさ。」
ふーふーと息をして怒りを落ち着かせて「何の準備？」と聞く。
「それはヒ・ミ・ツー！明日になってからのお楽しみ！」
ゴンはそう言って天使のような笑顔をした。
そんな笑顔を見せられたパームさんは「そういうことならわかったわ」と包丁を地面に落とす。
「もう...早く言ってくれればあんなに怒らなかったのに。」
「ゴメンゴメン！でも出来れば内緒にしてびっくりさせたいじゃん」
「やだわもーお！うふふふふ」
私もキルアもその光景を見て汗が半端じゃない。妙に胸もざわざわするし。
「じゃ、明日の十時に掲示板の前で待ち合わせね」
「わかったわ...」
するとゴンはくるっと私を見る。
「Aはどうする？」
「え？」
「修行だよ！行く？」
どうしよう、どうせこの国を出るのは明日か明後日くらいだし。
今日は二人と一緒に居ようかな。
私は「じゃあ行く！」と言おうとしたとき、後ろからガシッと誰かに腕を掴まれた。
振り返るとパームさん。
「あの....？」
「あたしの買い物につきあって。」
つきあわなきゃ殺すというオーラ全開だ。
「は、はは、ごめんねゴン！私、パームさんと行くところあるから！」
私はパームさんの手をとり、部屋から出る。
そうだよね。明日はゴンとパームさんの初デート。
服とかメイクとかいろいろ揃えたいよね。
私は自分の部屋から鞄を取ると、「じゃ、行きましょうか」とホテルを出た。
それにしても、ゴン、女の人とのそういう会話上手いな....
横で嬉しそうにしているパームさんを見て思ったのだった。
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焼き肉(プロフ) - Mizuさん» 最後まで読んでいただきありがとうございます！そう言っていただけると創作意欲が湧いてきます！次の作品は未定ですが応援よろしくお願いします！ (2020年4月22日 19時) (
レス) id: a18e6f2f01 (このIDを非表示/違反報告)
Mizu(プロフ) - 作品読ませていただきました！もうすっごくすっごく好きになりました！！言葉を失うくらい素敵です！！他になんて言っていいかわかりませんが、、これからも応援させていただきたいです！！ (2020年4月22日 14時) (レス) id: 4855926a40 (このIDを非表示/違反報告)
焼き肉(プロフ) - あーさーさん» 最後までお読みいただきありがとうございました！！そう言っていただけて台詞だけにならないように工夫したかいがありました...！！ありがとうございます！ (2020年3月24日 1時) (レス) id: 9fb1550a34 (このIDを非表示/違反報告)
あーさー(プロフ) - 完結おめでとうございます！長い連載お疲れ様でした。キルア推しの私にはたまらない作品でした！各編の描写もとても丁寧で読みやすかったですしオリジナルも面白くて楽しく読ませてもらいました！大人キルアはさぞかっこいいことでしょう笑本当にお疲れ様でした (2020年3月24日 0時) (レス) id: 269b1665ad (このIDを非表示/違反報告)
焼き肉(プロフ) - 有希さん» お褒めの言葉ありがとうございます！逆に私はそういう描写を書くのが苦手なので羨ましいです(;o;)最後までお読みいただきありがとうございました！！ (2020年3月23日 20時) (レス) id: 9fb1550a34 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：焼き肉 | 作成日時：2020年1月8日 23時
